インターネットの交流サイト(SNS)で20代の独身男女をデートに誘い、親しくなったうえで高額な株式投資ソフトを購入させた
として、大阪府警生活経済課は28日、詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)の容疑で、ソフトウエア販売会社「WAO」
(大阪市西区江戸堀)の代表取締役で韓国籍の片和男容疑者(33)=大阪市西区新町=ら13人を逮捕した。被害は大阪や
京都など2府16県で1千人(総額約9億6千万円)に上るという。
府警によると、同社と関連会社2社は平成21年ごろから、ホストクラブやキャバクラに勤務歴のある数十人の社員を使い、
デート商法を展開。SNS大手の「ミクシィ」や「モバゲー」で知り合った客に1本数万円のソフトを約100万円で売りつけていた。
デート役は社内で「アポインター」と呼ばれ、客には偽名、嘘の職業を名乗って接触。いじめや病気の苦労話をでっち上げ、
「ソフトで資産運用して人生まで変わった」と勧誘したうえで、別の販売担当者に引き継ぐ手口だった。購入契約がまとまると、
消費者金融で借金させて代金を支払わせることもあったという。
府警はセールストークをまとめた複数の業務マニュアルを押収。会社ぐるみで行われた大がかりなデート商法の全容解明
を急ぐ。
逮捕容疑は平成23年8月〜24年9月、22〜26歳の男女10人に「必ずもうかる」などと嘘を言い、日経225先物や外国為替
証拠品取引(FX)の自動売買ソフトを市価の数十倍で購入させ、計約1830万円をだまし取ったとしている。
投資ソフトはバージョンアップやサポートもない名ばかりの代物で、各地の消費生活センターに苦情が相次いだ。府警は
昨年9月、特商法違反容疑で関係先を家宅捜索していた。
他の逮捕者は、WAO経理担当の荒木俊雄(31)▽関連会社「WISH」(大阪市西区)の経営責任者で韓国籍の李相成(33)
▽関連会社「フェーズノート」(同市中央区)の実質経営者、長棟聖司(36)−の各容疑者ら。このほか、勧誘担当の男2人の
逮捕状を取って行方を追っている。片容疑者は「ソフトを関連会社に卸しただけで、どのような価格と方法で販売していたか
知らない」と容疑を否認している。
ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130528/waf13052819000033-n1.htm ----------------------------------------------------------------------------------------------------------
■恋人のように、購入を持ちかける「一緒にやろう」
大阪府警生活経済課が、詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)の容疑で、ソフトウエア販売会社「WAO」(大阪市西区
江戸堀)の代表取締役で韓国籍の片和男容疑者(33)=大阪市西区新町=ら13人を逮捕した事件。今回のデート商法の
被害者は、ほとんどが20代の男女。それに(1)独身(2)1人暮らし(3)有職者−であることも共通している。
本人がその気になって1本100万円もするソフトの購入を決めても、周囲に止められては意味がない。親や友人が近くに
いない人物をSNSでふるいにかけ、標的にしていた。
有職者であることは、消費者金融に融資を申し込む必要条件。学生ならローン契約を組めず、貯金がなければ代金を
支払わせることができないからだ。
各アポインターはデートの途中に「昔いじめられて病気になり、自殺まで考えた」などと、過去の“不幸話”を必ず告白。
「そんな自分を変えてくれたのが、資産運用できる投資ソフトだった」と水を向け、恋人のように距離を詰めて、こう購入を
持ちかけていた。
「一緒にやろう。勇気だそうよ」
ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130529/waf13052902000000-n1.htm 写真=逮捕された片和男容疑者
http://sankei.jp.msn.com/images/news/130529/waf13052902000000-p1.jpg