★違法貸付疑い 現金化業者逮捕
アダルトサイトの利用料が支払えない人に対し、クレジットカードでほとんど
価値のない商品を購入させる手口で、実質的に違法な金利で現金を貸し付けていたとして、
東京の男ら6人が出資法違反の疑いで逮捕され、
警察はおよそ7000万円を違法に得ていたとみて調べています。
男らは容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、東京・荒川区の無職、藤原秀俊容疑者(34)ら6人です。
警察の調べによりますと、藤原容疑者らは去年10月から11月にかけて、
東京の会社員の男性など3人に法律で定められた上限のおよそ10倍の金利で
現金を貸し付けていたとして、出資法違反の疑いが持たれています。
男性たちは藤原容疑者らが運営するアダルトサイトの利用者で、利用料を支払えないでいたところ
クレジットカードを使ってほとんど価値のない石をおよそ30万円で購入させられたうえで、
手数料を差し引いたおよそ20万円の払い戻しを受け利用料を支払っていたということです。
男性たちはクレジットカード会社に対して、受け取った現金を大幅に上回る借金を抱える形になり、
警察はクレジットカードを使わせて現金を払い戻す、「現金化」と呼ばれる手口が、
実質的に違法な金利での貸し付けにあたると判断したということです。
警察は去年までの2年間に、全国のおよそ200人から
およそ7000万円を違法に得ていたとみて調べています。
警察によりますと、藤原容疑者らは調べに対して
「自分たちがやったことはあくまで商品の売買で貸し付けではない」と供述し、
容疑を否認しているということです。国民生活センターによりますと、クレジットカードを使わせて
現金を払い戻す「現金化」を巡るトラブルの相談は全国で相次いでいて、
昨年度は集計できているだけでも420件を超えています。
3年前に借り手の年収の3分の1を超える貸し付けを原則として禁止する改正貸金業法が施行され、
消費者金融などから融資を受けられなくなった人が利用するケースが多いとみられています。
国民生活センターでは、「現金化」はクレジットカード会社との契約に違反し、業者だけでなく、
利用者も詐欺罪に問われる恐れもあるとして、利用しないよう呼びかけています。
埼玉県消費生活支援センターの平田範子さんは「相談は氷山の一角で、『現金化』が違法と知らずに
トラブルに巻き込まれる消費者は多いと思います。一時的に現金を手にできても、
後でより大きな金額を支払わなければならなくなり、多重債務に陥る可能性が非常に高いので、
決して『現金化』には手を出さないでほしい」と話しています。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106667461.html