金大、石川県立大の教授と民間会社でつくるグループ「くさのね」が、
4月から漢方薬 の原料となる薬用植物の生産に乗り出す。
薬用植物は、最大産地の中国への依存状況から 「第2のレアアース(希土類)」とも呼ばれ、
価格が高騰している。
グループはこの現状 をビジネスチャンスととらえ、県内の耕作放棄地計1万1100平方メートルで栽培する 。
製品開発も進め、石川産の薬用植物のブランド化を目指す。
「くさのね」は、白山市を拠点とする会社組織。
県内の薬剤師らが中心で、金大医薬保健学域薬学類・創薬科学類の御影雅幸教授をはじめ、
金大、県立大の教授が顧問を務める 。
薬用植物は現在、日本や中国、欧米で消費が伸びており、価格が高騰。
日本の国内市場 は中国産が8割を占め、国産は約1割にとどまるが、
中国産は微小粒子状物質「PM2・ 5」による大気汚染や農薬などの問題も抱えているという。
「くさのね」はこうした現状から、今後、国産の薬用植物の需要が高まると予測、本格 的に生産を始めることにした。
今年は金沢市専光寺町の4500平方メートルと、志賀町鹿頭の6600平方メートル の耕作放棄地で生産。
鎮痛効果があるシャクヤクやセンキュウ、血行を良くするトウキ、 強壮作用があるジオウの4種類を「漢方農法」で栽培する。
漢方農法は、漢方薬を製造す る際に出る生薬の残りかすを発酵させて堆肥に混ぜ、土壌を改善する。
来年以降は加賀市や能登町などの耕作放棄地も利用、栽培面積を拡大する。
将来的には 、薬用植物を製薬会社に提供し、石川ブランドの漢方薬を製造、全国に普及させたい考えである。
薬用植物を活用して製品開発にも取り組む。
今年は収穫後、葉や根から成分を抽出し、 ツバキオイルと混ぜてせっけんを作る。
製品は金大、県立大が成分分析することで、品質 の高さを保証する。
「くさのね」は23日、開発する製品を首都圏に発信するため、東京都調布市にアンテ ナ店を開設した。
中出喜美子代表は「栽培や製品開発を軌道に乗せ、石川に新しい漢方薬 産業を根付かせたい」と話した。
北國新聞 2013年3月24日02時43分
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20130324101.htm ▼関連スレ
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