中国内モンゴル農業大学・生物製造重点実験室の周歓敏主任(全国政治協商会議委員)はこのほど、中国が育成する
世界初の遺伝子組み換え「低乳糖乳牛」である「ラクス(拉克斯)」がまもなく1歳になり、体高1.5メートル前後、重さが
125キロになったと紹介し、2014年5月、正常に子牛を産めば、低乳糖牛乳の生産が可能になると説明した。
周主任率いるチームは5年をかけ、体細胞クローン動物技術と遺伝子組み換え技術によって乳糖分解酵素(ラクターゼ)
遺伝子含有乳牛を育成することに成功。乳糖不耐症の人々に朗報をもたらした。
アジア人の約30%〜50%、アフリカの一部地域の80%の人々、欧州人の5%は乳糖分解酵素の分泌が少ないことが
原因で乳糖不耐症となり、新鮮な牛乳やヨーグルトを飲むことができない。また正常の人でも高齢になると、体内の乳糖分解
酵素の含有量が減少し、新鮮な牛乳を飲むことが制限されることがある。
乳糖不耐症は牛乳に含有される乳糖が腸内に消化吸収されないため、下痢や腹痛などを招く。周主任によると、乳糖分解
酵素は乳糖を誰もが吸収できるガラクトースとブドウ糖に分解することができる。これによって世界の乳糖不耐症の人々、
および乳糖分解酵素工業生産のニーズを満たせるようになる。
周主任によると、ラクスには姉妹がいる。ただ、この姉妹は乳糖分解酵素を体内に入れることに成功しておらず、これによって
比較分析を行うことができるようになった。
ソース(新華社)
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/336883/ 写真
http://www.xinhua.jp/resource/2013/03/992.jpg