大阪府の松井一郎知事が次期教育長に起用する方針の中原徹・府立和泉高校長(42)が5日、産経新聞の取材に応じた。
一問一答は以下の通り。
−−教育目標に「国際社会で生き抜く人材育成」を掲げた理由は
中国や韓国、台湾などアジアの若者は高い語学力を初め、国際競争力を身につけている。このままでは日本だけが
取り残されるという危機感を感じている
−−国際社会を生き抜く上で必要な力は
意思を伝える手段としての英語、表現力を鍛えることが重要だ。ただ中身がなくては話にならない。知識と教養、論理的な
考え方を訓練する必要がある。日本人としてのアイデンティティを持つことも大切だ。
−−近現代史や領土問題を小中高で教育すべきか
いろんな意見を持つことを保障し、バランスよく勉強させることが大事だ。意見の衝突を面倒に思い、自分の考えを言わなくなる
思考停止はいけない。他人の意見を建設的に批判し、人格と意見は別物という態度を育むことが大事だ。
−−校長をしてみて教職員の働きぶりをどう思うか
普通の職場と同じ。どこの世界でも通用すると思える優秀な人が2割、もうちょっと前向きに取り組んでくれたらと思う人が6割、
足を引っ張る人が2割だ。
−−合議制の教育委員会で自身の思いをどのように実現していくか
仮に教育長に選出されたとしても、6票のうち1票を持つ事務方にすぎない。ただ、折衷案に甘んじるつもりはないので、理知的な
議論や検証を時間をかけて行い、校長や教育委員と意見をすりあわせていく。
−−高校入試のあり方はどうすべきか
学校長と腹を割って話したいが、入試で内申点を重視するのか、学力テストの結果を重視するのか−ということくらいは学校長
が決めても良いのでは。多様な選考基準があるべきだ。
−−昨年の卒業式では国歌斉唱時の教職員の口の動きをチェックして論議を呼んだ。他校でも行うか
今年の入学式での各校の対応マニュアルができており、仮に教育長になったとしても、1年後の卒業式から関わることになる。
府議や学校現場の意見を聞いて考えていきたい。
ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130305/wlf13030523330025-n1.htm 写真=インタビューに答える府立和泉高校の中原徹校長
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