台湾の最大野党、民主進歩党主席などを歴任した謝長廷元行政院長(首相)が、
中国のミニブログ「新浪微博」(中国版ツイッター)の利用を始めたものの、
本人確認を受けた翌日にアカウントを強制閉鎖された。
「言論の自由」を話題にしたことが中国当局の逆鱗(げきりん)に触れたとみられる。
「こんなことをしたら、台湾人はますます独立したくなる」といった中国当局批判がインターネットに殺到している。
これまでに何度も北京を訪問したことのある謝長廷氏は、台湾独立志向の強い民進党のなかで
“親中派”とされる政治家だ。中国国内でも高い知名度を誇っている。
「中国の民衆と直接交流したい」との理由で謝氏は大手ポータルサイト・新浪に登録、19日に本人確認を受けた。
「ホンモノの謝長廷がつぶやいているぞ」と話題となり、十数時間で5万人以上のフォロワーが集まった。
中台関係や、言論の自由などについて謝氏への質問が殺到した。
言論の自由について謝氏は「政府高官を批判できるかどうかよりも、批判したあと、
その人の自由が制限されるかどうかを見て判断すべきだ」と自分の意見を書いたが、
その数時間後、アカウントが強制閉鎖された。
台湾の政治家が中国でミニブログを開くことは珍しいことではない。
例えば与党、中国国民党の邱毅前立法委員(国会議員)のミニブログが、中国当局に干渉されることはまずない。
台湾独立の動きを批判するなど中国当局にとって都合のいいことが主に書かれているためとみられる。
【北京=矢板明夫】
産経新聞 2月24日(日)7時55分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130224-00000078-san-cn