【欧州】1個旅団をわずか5時間の飛行距離にある国へ派遣させることさえ単独では不可能 フランス軍がアフリカでの作戦に苦戦しているわけ

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1pureφ ★
【社説】フランス軍がアフリカでの作戦に苦戦しているわけ

http://si.wsj.net/public/resources/images/OB-WD265_2franc_G_20130127134001.jpg
マリの首都バマコからダイバリに向かいセグーを通過するフランス軍(24日)[image] Agence France-Presse/Getty Images

 フランス軍は世界で最も高性能な戦闘機、原子力潜水艦、攻撃ヘリコプター、装甲車などを保有している。
フランスが昨年計上した520億ドル(約4.7兆円)もの防衛費は、世界でも有数の総軍事支出額となる。これは
韓国、トルコ、イスラエルといった勢いのあるミドルパワーの防衛費の実に2倍以上である。

 にもかかわらず、称賛に値するマリでのテロリストとの戦いにおいて、フランス政府は後方支援、軍事支援を
同盟国にすがっており、燃料補給から監視、大型貨物輸送まで、あらゆる面での力不足を露呈した。1個
旅団をわずか5時間の飛行距離にある国へ派遣させることさえ、フランス軍単独では不可能だということが
判明したのである。どうしてこんなことになってしまったのか。

 現在の欧州諸国の軍事事情、そしておそらく米軍の将来についても何らかのことを教えてくれるこの疑問には
それなりの価値がありそうだ。

 まず人件費を考えてみよう。米国では国防総省が軍事予算およそ6000億ドル中から1070億ドルを給与に、
約530億ドルを健康保険に、さらに500億ドルを退職費用に充て、軍事計画立案者をやきもきさせている。
ところがフランスの国防省は、軍事予算のなんと50%を人件費に費やしているのだ。

 その背景には1996年の徴兵制度撤廃があり、フランスでは兵力が縮小したが、プロ化も進んだ。しかし問題の
大部分を占めるのは、国防省が退役軍人に軍事予算の約20%に相当する76億ユーロ(約9270億円)を費やし、
実質的に戦闘のための予算を奪っていることである。

 その結果、フランス軍はますます空洞化してしまった。登録書類上は男女合わせて23万人の兵力を有するが、
6カ月の事前通知で派遣可能な兵士はわずか3万人と推定されている。

 フランス軍が近代兵器に予算を割いていないわけではない。2009年以降で2014年までの計画在庫が上方
修正されたものの中にダッソー社のツインエンジン戦闘機ラファールがある。フランス軍はすでに70機以上を保有
しているが、さらに160機近くを調達する予定だ。

 しかし軍隊が必要としている装備は戦闘機のような派手なものばかりではない。フランス政府が長年にわたって
怠ってきたのは地味な装備の更新なのだ。今やフランス軍の歩兵部隊は、4年前に計画された数の半分の兵站
輸送車両での派遣を余儀なくされている。フランスの外交官たちはマリ軍事介入の最初の週に米国、カナダ、
英国と交渉し、米国製の大型長距離輸送機C-17で兵士と装備をマリへ運んでもらおうとした。

 フランス軍は10年近くにわたりエアバス・ミリタリー社のA400-M輸送機を50機ほど発注しているが、C-17は保有
していない。A400-M(愛称はアトラス)は欧州諸国による共同開発プロジェクトだったが、その支払い能力不足の
せいで引き渡しの遅延が繰り返されている。A400-Mの最大積載量はC-17の半分ほどでしかない。

 フランス軍は保有する少数のKC-135を補完する空中給油・輸送機の調達も目指している。ラファールが空中
補給なしでマリ北部地帯を攻撃するのは不可能である。これに関して米国は協力に同意していない。フランス
政府はやはり、旧型機に取って代わるエアバス330の新品14機も発注したが、その購入は2010年に延期されて
しまった。

 給油は2010年に締結された「英仏軍事協力条約」でカバーされている多くの分野の1つである。この条約の
目的は、必要が生じたときに両国が互いの大きくなりつつある軍事力の穴を補い合うことにあった。ところが今回、
アフリカで必要が生じると、英国防省の高官は派遣できる空中空輸機は残っていないと述べた。アフガニスタンで
任務に就いているか、領有権をめぐってアルゼンチンとの対立が再燃しているフォークランドへの出発に備えて待機
しているかのどちらかだというのだ。

>>2あたりに続く

2013年 1月 29日 19:35 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324829004578271323832699186.html
2pureφ ★:2013/01/30(水) 12:25:42.89 ID:???
 残念なことだが、米オバマ政権に最低限の協力の意思しかない以上、欧州諸国の政策立案者たちは将来の
防衛費の対国内総生産(GDP)比について考え直さざるを得ないだろう。一方で、フランスはサヘル地域をイスラム
系反政府勢力から守るために支援を必要としている。フランス政府による優先順位を誤った軍事支出は、マリの
戦闘においてフランス軍が単独で勝利を収める能力を低下させたが、フランスもその同盟国もイスラム系反政府
勢力にサヘル地域を制圧させるわけにはいかないのである。

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3名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 12:34:18.15 ID:aW4e4iex
>今やフランス軍の歩兵部隊は、4年前に計画された数の半分の兵站
>輸送車両での派遣を余儀なくされている。

旧日本軍みてーだな
兵站を軽視するとは・・・
4名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 12:44:57.62 ID:+8IDOjDu
外人部隊を雇えば良いのじゃないか? 
5名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 12:46:44.79 ID:25wkw3xN
退役軍人切っちゃえよw
6名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 12:50:46.44 ID:y12X8O4i
金で雇った人間なんて金で転ぶんじゃ?
7名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 12:52:07.52 ID:UGcYcbvV
サラエボの時も同じ騒動だったよ。
英独仏とも輸送能力が不足していて、展開なんて到底無理と。

イラクの時の英軍も酷かった。
民間チャーター機でイタリアまで兵士を輸送、その後、米軍に輸送してもらってた。
NATOはなんだかんだ張りぼてなんだよな〜・・・
8名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 12:57:52.56 ID:y12X8O4i
フランス軍は3万人送れる。自衛隊なら1万人か?
なにせ、3日戦ったら弾がなくなるそうだからな。
9 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/01/30(水) 13:00:18.65 ID:Xq7YaiYy
  
>フランスの国防省は、軍事予算のなんと50%を人件費に費やしているのだ。

日本もフランスを笑えませんが…
人数の多い陸自は、予算1兆7722億円のうち人件費は1兆2002億円で実に7割w
人口もGDPもフランスより多いのに、防衛費は4兆6500億円でフランスと変わらず(`・ω・´)
10名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:04:26.84 ID:zHbbX3fZ
フランス軍は口だけで弱い。
当時世界最強と宣伝していたのに、ヒットラーにマジノライン抜かれてるボケだし
デンビエンでは幸福&全滅・アルジェ戦争も同じ
見事にまで弱い。
11名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:10:46.04 ID:A+oiWsfT
フランスなら、外人部隊があるだろ。

自国軍隊より、数倍強いといわれる外人部隊が。

さっさと送り込め。
12名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:11:21.58 ID:moCcYgpz
>>8
3日のうちに支援を取り付けられればいいが、
そこらへん、有事の際は、すでに中国にまわりこまれてるだろうしな

ビジネス書も少しは読むようになったんだが、外交って兵站に含めるもんなの?
13名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:14:20.34 ID:UGcYcbvV
>>11
>フランス政府は後方支援、軍事支援を
同盟国にすがっており、燃料補給から監視、
大型貨物輸送まで、あらゆる面での力不足を露呈した。

> 1個旅団をわずか5時間の飛行距離にある国へ
>派遣させることさえ、フランス軍単独では不可能


一個旅団って、たったの3000〜4000人か・・・・
さらに戦車や砲の輸送能力も皆無ってことだったから、
これはひどい・・・・
14名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:14:38.62 ID:lFMe69ON
コスト考えたら軍事力行使は引き合わないってこと?
15名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:17:16.47 ID:UGcYcbvV
>>14
フランスとイギリスの場合、原潜と空母がトンデモな金食い虫だから、
他の装備がことごとく割を食らってるからね。
16名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:18:07.79 ID:0wb+moR3
輸送するだけなら日本より輸送能力あったんじゃなかったけ?
でも、マリで戦闘しながら本国では演習してたり、国連をはじめ他の作戦にも参加してて
おまけにそれ以外にも駐屯している国がやたらと多くて人員の移動も多かったりする

フランスは常日頃から、作戦行動して問題点が浮き彫りになってるけど、
日本は陸上自衛隊なんかは演習の規模もしれてるしやろうにもできない
正直何か起きても日本じゃフランス並みに作戦行動取れないんじゃないかと思うわ
17名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:30:07.57 ID:KIQf2meP
自衛隊なら後方支援のプロになれるんじゃね需要があるみたいだし
18名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 13:31:40.02 ID:z9f+S5xz
日本には自衛隊送って面倒みなけりゃならん旧領土が残ってなくて良かったな
島嶼戦用の揚陸能力は拡充の必要が大いにあるが
19大義私 ◆aWfrM7UWWY :2013/01/30(水) 13:42:42.50 ID:ATqG2xtl
あくまでも、今回の作戦のホストはアフリカ連合でフランスは支援者的な立場だから、
フランスが先陣をきってでも大活躍する必要はない フランスは参加してさりげなく支援することに意味がある
20名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 14:14:28.94 ID:y12X8O4i
>>19

マリの軍隊はテロリストにやられるほど貧弱なんですが
21名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 14:31:55.16 ID:MYrHUHiS
参考になるな
22名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 15:01:03.36 ID:y1u/IEZF
無人偵察兼爆撃機を使用しながら夜間攻撃に徹する
寝込みを襲いながら、昼間は戦闘機、戦闘ヘリなどで応戦
ある程度、片付いたら兵を派遣し、補給基地を気付きながら
敵を一定方向へ誘導する
んで、高度爆撃機を使用し爆弾を投下しながら敵が疲弊するまで待つ
ジワジワと駆り立てれば人の消耗が減る
23名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 15:14:01.03 ID:ZxZN8y/X
米空軍が日頃、どれだけの予算と人員と機材と注意力をもって輸送力を維持しているか
詳細を知れば知るほどその規模の維持が困難を極めてるのがよく解る

自衛隊がたまに隊員を海外派遣する時に民間機を利用するのとは訳が違う
24名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 16:00:15.61 ID:UGcYcbvV
米軍もよく民間機をチャーターしてるよ。
戦時でなくても普通に部隊移動に民間旅客機をチャーター。

特に長距離移動は必ずと言っていいほど民間機チャーターだが。
25名前をあたえないでください:2013/01/30(水) 20:27:34.39 ID:MmJ8eCjm
自国防衛を基本とした軍事力なら他国へ展開する事は苦手となるのは自然な事
26名前をあたえないでください
フランスは第一次の頃からこうなんだよな。
張りぼての虎状態


金かけました。でも動かすのにその倍はかかりますとか、給油のことまで考えてませんでしたとか