ルノー・ジャポンは「メガーヌ GTライン」をマイナーチェンジし、12月6日に発売する。
これまでの「ハッチバック」に加えて「エステート」を正式にラインアップ。さらに「プレミアムライン」を廃止する。
価格はハッチバックが268万円、エステートが278万円。
同社CセグメントのFFサルーン「メガーヌ」の5ドアモデル。日本では3ドアクーペのホットモデル
「メガーヌ ルノー・スポール」が2011年2月に先行して発売され、ついで2011年5月にハッチバックを発売、2012年7月に
エステート GTが限定販売された。
ハッチバックは登場当初、プレミアムラインとGTラインの2モデルが導入されたが、マイナーチェンジを機にGTラインのみ
となり、エステートも同様にGTラインのみが用意される。
GTラインは仏ルノーのスポーツ部門であるルノー・スポールが足まわりのチューニングを手がけたスポーティーモデルで
「ルノー・スポール」「GT」に次ぐ、ルノー・スポールモデルのエントリーモデルとして位置づけられる。
ノーマルグレード(プレミアムライン)との違いは、フロントアクスルにクーペのものが用いられていること。
クーペはノーマルグレードでも運動性能を重視したモデルとなっており、ハッチバックやエステートのノーマルモデルよりも
10mmローダウンされており、スプリング、ダンパー、アンチロールバーなどのセッティングもクーペと同様となっている。
リアアクスルもクーペのものだが、エステートはホイールベースがクーペ/ハッチバックより60mm伸ばされているため
これに合わせた専用セッティングに変更されている。
パワートレーンは直列4気筒DOHC 2リッター+CVTのみで、こちらはプレミアムラインと同様だ。
マイナーチェンジでの変更点は、外観ではフロントにLEDポジションランプが設けられ、ヘッドライトユニット内部の
デザインが変わり、ボディー同色サイドモールが採用されたこと。インテリアではダッシュボードやステアリングホイールに
赤いラインが入り、ステアリングホイールにサムサポートが設けられた。
7月に限定販売されたエステートGTは、2リッターターボエンジンをルノー・スポールチューンのシャシーに搭載した
GTラインよりもスポーティーなモデルで、左ハンドル+6速MTのみという仕様にも関わらず、早期に完売となった。
マイナーチェンジとともに正式にラインアップに加わったエステート GTラインは、右ハンドルとCVTのみと、敷居を下げた。
エンジンも自然吸気でややおとなしいものの、前述のとおり足まわりはルノー・スポール・チューンであり、スポーティーな
走りを楽しめるとしている。
同社 マーケティング部のフレデリック・ブレン氏はエステートについて「後方へ窓を絞り込んでいくクーペスタイルで
リアの左右は肩が張り出したような造形。リアハッチは45度まで寝かせており、ワゴンらしくない、クーペスタイルのデザイン」
と、スタイリングをアピール、「窓とスチールの面積を1:2にするようこだわり、スポーティー感が出るようにした」と述べた。
またGTラインのチューニングを手がけたルノー・スポールとは別に、F1用エンジンを開発するルノー・スポールF1という
ビジネスユニットがあり、その300人のエンジニアの1/3が本社のテクノセンターから派遣されているとし、「市販車のエンジニアが
F1エンジンの開発で1〜3年研修している。ルノーのエンジンは、そのノウハウを盛り込んだものにあんる」と、ルノーの
スポーティーな面を強調した。
同社の大極司 社長は「先日のF1アメリカGPでレッドブル・ルノーが3年連続コンストラクターズ・チャンピオンになった。
このルノー・スポールの技術力を、商品を通して日本の皆さんに紹介していきたい」と、やはりルノーのスポーティーカーの
開発力をアピール。「エステートは国内にもなかなかない、スポーツクーペ・ツアラー。スポーティーな走りを楽しめ、使い勝手が
よく、美しく、アフォーダブル(買いやすい)と、4拍子揃ったクルマ」と述べた。
Car Watch:
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20121122_574897.html 画像:
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