フィアット クライスラー ジャパンは15日、日本市場に4年半ぶりに導入するニュー・モデル「クライスラー 300」と
「クライスラー・イプシロン」を発表。12月15日より発売する。まずはクライスラー 300についてご紹介しよう。
クライスラー 300は、全長5mを超える堂々たるボディを持つ後輪駆動の高級サルーン。今回日本市場導入が発表された
現行モデルは、2011年にモデルチェンジされた2代目にあたる。
ダイムラー・クライスラー時代に「メルセデス Eクラス」のシャシー・コンポーネントを流用して作られ、その完成度と
独自の個性から高い評価を集めた先代モデルに比べると、現行モデルの外観はややコンサバティブな印象を受ける。
一見あまり変わらないようにも見えるボディのラインにも細かな改良は加えられており、フロント・ウインド・シールドの
傾斜を強め(上端で76mm後退)、Aピラーを細くすることで視界と空力性能が改善されたという。
全長5,070mm × 全幅1,905mm × 全高1,495mmというボディ・サイズは旧型に比べると60mm長く、15mm幅広く、5mm低い。
クライスラーによると、先代から最も変わったところは、機能性と快適性を高めクオリティが大幅に向上したインテリアかも
知れない、という。「ルーミィ」「高いクオリティ」「ラグジュアリィ」という3つのキーワードを実現すべくデザインされ
インストゥルメント・パネルからセンターコンソールにかけて「流れるような」形状で「包み込まれるようなコクピット」に
仕上げたという。サファイアブルーのLED照明を内蔵した円形メーターが特徴的。上級グレードではシート表皮と
ドア・アームレストにパンチングメッシュ仕上げの100%ナッパレザーが採用され、インストゥルメント・パネルや
クラスター・カバー、アッパー・ドアトリムなどにはイタリアのポルトローナ・フラウ社製フォリーニョ・レザーが
使われているそうだ。何しろ、販売される国によっては「ランチア・テーマ」を名乗るクルマであるわけだから。
8.4インチの大型タッチスクリーン式モニターには「Uコネクト」と呼ばれる最新のドライバー・インターフェイスを採用。
オーディオとナビゲーションを一括コントロールでき、もちろんリアビュー・モニタにもなる。
エンジンは、今のところ3.6リッターV型6気筒「ペンタスター・ユニット」のみ。286ps/6,350rpmの最高出力と
34.7kgm/4,650rpmの最大トルクを発揮。先代の3.5リッターV6に比べると15%のパワーアップと10%の燃費向上を
果たしたそうだ。トランスミッションにはZF製8速ATが組み合わされ、1,880〜1,900kgという重い車体にもかかわらず
JC08モード燃費9.2km/リッターを達成。レギュラーガソリンで済むところがアメリカ車ならではの密かに嬉しいポイント。
0-100km/h加速は7.0秒。
合計7個のエアバッグにフロント・リアクティブ・ヘッドレストなど、このクラスの高級車として当たり前の安全装備は
抜かりなし。ただし、レーダーを利用して前車との車間距離を制御する「アダプティブ・クルーズコントロール」や
斜め後ろの死角を走行する他車の存在を知らせる「ブラインド・スポット・モニター」、駐車スペースから後退して
出るときなどに、後方の車両や障害物の存在を警告する「リア・クロスパス・ディテクション」など、最新テクノロジーを
使った安全装置は上級グレードの「300C ラグジュアリー」のみ標準装備となる。
その代わりグレードによる価格差は大きく、先述の安全装置やいくつかの快適装備が省略され、シートがファブリックと
なりタイヤも18インチ(235/55R18)となる「300 リミテッド」は398万円と、クラスの割にかなりお買い得。
デュアルペイン・パノラミック・サンルーフやシート・ヒーターなどが付き、スピーカーの数が増え、レザーシート標準装備
ウッドパネルも木目調から本木目になり、20インチ・タイヤ(245/45R20)を履く「300C ラグジュアリー」は538万円となる
(いずれも消費税込み)。どちらも右ハンドルのみの設定だ。
ソースは
http://jp.autoblog.com/2012/11/16/chrysler-300-press-conference/ 画像は
http://www.blogcdn.com/jp.autoblog.com/media/2012/11/0001-1353056856.jpg