広島県福山市のホテルで10人が死傷した今年5月の火災を受け、県などが緊急点検を行ったところ、対象となるホテルや旅館など
10施設のうち、7施設で非常用照明が設置されていないなどの違反が見つかった。県建築住宅課は「経営者に直接会うなどして
早期に是正するよう強く求めていく」としている。
1972年以降の施設は、建築基準法の改正に伴って強化された防火基準に基づいているため、点検は71年以前に建てられた
3階建て以上のホテルや旅館など10施設が対象。5〜8月に担当者が各施設に立ち入り、聞き取った。
7施設で最も多く見つかった違反は、部屋や廊下の非常用照明が点灯しないといった非常用照明の不備で4件。排煙設備が
稼働しないなどの不備は3件あった。他にも、
▽防火扉や防火壁が部分的にない
▽壁の一部に燃えやすい材質が使われている
▽増設部分が防火基準を満たしていない
――という違反も見られた。違反が4、5件にのぼる施設もあった。
県などは、違反のあった全施設に対して是正を指導したが、改善した施設はないという。
県建築住宅課は「是正されない場合は建物の使用禁止なども検討する」としている。
読売新聞 2012年10月16日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20121015-OYT8T01420.htm