【ノーベル賞】iPS細胞 「山中4因子」はこうして発見された!高橋和利氏が加えた遺伝子Klf4
1 :
pureφ ★ :
2012/10/13(土) 09:06:24.90 ID:??? ノーベル賞を受賞したiPS細胞 「山中4因子」はこうして発見された!
http://medical.nikkeibp.co.jp/mem/pub/report/201210/images/thumb_527161_1009_ips1.jpg 三胚葉に分化したiPS細胞 2006年の取材で山中氏から提供を受けた画像。形態も増殖能もES細胞に似たiPS細胞を
得た山中氏は、ヌードマウスに皮下注射。通常は内胚葉からできる消化管様構造、中胚葉からできる軟骨、外胚葉から
できる神経などに分化することを確認した。
2012年のノーベル生理学・医学賞を英ケンブリッジ大学教授のJohn B. Gurdon氏とともに、京都大学iPS研究所長の
山中伸弥氏が受賞した。対象となった功績は、“for the discovery that mature cells can be reprogrammed to become
pluripotent”(成熟した細胞が多能性を持つようにリプログラムでき得ることの発見)だ。
受精卵はあらゆる細胞に成熟できる多能性を持つ。しかし、幾度も分裂を繰り返して皮膚や神経、筋肉、臓器に分化
して成熟した細胞は多能性を失い、同じ種類の細胞として増えるか、類似の細胞に成熟するだけだと考えられていた。
その常識をまず覆したのが、Gurdon氏の研究。1962年にアフリカツメガエルのオタマジャクシの小腸上皮細胞の核を徐核
した未受精卵に移植する核移植法により、オタマジャクシまで発生させられることを示し、「細胞を未分化な状態にする因子
(Pluripotency Inducing Factors;PIF)」が存在することをいち早く世に問うていた。
それから44年を経た2006年、山中氏らは“山中4因子”を用いてマウスの体細胞をリプログラム(初期化)した人工多能性
幹細胞(induced Pluripotent Stem cell:iPS細胞)を作製することに成功。07年にはヒトの体細胞(線維芽細胞)からも
iPS細胞を作製できることを示した。
■ES細胞の数々の壁を克服できる
iPS細胞より以前から、受精卵の多能性に着目し、受精後の胚細胞から得られる胚性幹細胞(ES細胞)の研究が長らく
進められてきた。1981年にマウスのES細胞が樹立され、その後、98年にはヒトES細胞が樹立。マウスではすべての臓器に
分化できることが示されているものの、ES細胞が多能性を持つ理由は分かっていなかった。
しかも、ヒトES細胞を治療に使おうとしたら、他人の受精卵から得たES細胞を成熟させて患者に移植する場合、拒絶
反応が起きるリスクを克服する必要がある。未受精卵に患者の体細胞を移植してから作製するクローンES細胞は、その
克服に有望な技術だった。しかし、韓国の黄禹錫教授が作製したヒトクローン胚が捏造であったことが2005年末に発覚
したのは記憶に新しい。
そもそも、ヒトの受精胚を利用するES細胞は、常に倫理的な批判にさらされる。日本においては研究段階から、利用には
厳しい制限が課されている。
患者自身の体細胞を初期化して目的の細胞や組織に分化させることができれば、これらの問題は解決できる。しかし、
その実現にはかなりの時間を要するというのが、2006年当時、多くの再生医療研究者の見解だった。その意味で、細胞の
時計を逆戻りさせたという山中氏らの成果は、再生医療研究の時計を一気に進めたものと言える。
http://medical.nikkeibp.co.jp/mem/pub/report/201210/images/large_527161_1009_ips2.jpg 図1 ES細胞、クローンES細胞、iPS細胞の作り方 ES細胞もクローンES細胞も作製には受精卵や未受精卵が必要。
iPS細胞は体細胞に遺伝子や蛋白質、化合物などの外的因子を加えることで作製できる。(日経メディカル2009年8月号
より転載。写真提供は慶應大医学部の岡田洋平氏と岡野栄之氏)
>>2 あたりに続く
石垣 恒一、久保田 文/日経メディカル オンライン 2012. 10. 9
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/201210/527161.html
2 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:07:00.43 ID:jR1v84d3
■ふとした思いつきで加えた遺伝子が…
山中氏もiPS細胞の作製に至る前、ES細胞の多能性の研究を積み重ねていた。しかし、臨床応用に当たっての課題が
多いことを踏まえ、「体細胞を初期化する研究を指向した」という。
初期胚の遺伝子を解析した結果から、初期化の因子の探索に使える細胞(アッセイ系)は得ていたものの、初期化因子と
言われていた遺伝子は多数。しかも、初期化に最低限必要な遺伝子の組み合わせを探すとなると、気が遠くなる作業だ。
それでも試みた挑戦に幸運が訪れたのは、山中氏が受賞会見の席でも名前を挙げて謝意を示した研究スタッフ、高橋
和利氏(現・京大iPS細胞研究所講師)のふとした思いつきからだった。
初期化因子の探索を始めるに当たって、山中氏らの手元にとりあえずあったのは、初期化にかかわると疑われる23遺伝子。
そこに当時の実験担当だった高橋氏が自分の手元にある、ES細胞に特異的ではない遺伝子Klf4も加えることを提案したのだ。
「ほんなら、入れといて」と軽いノリで応じた山中氏。この何気ないやり取りが世紀の発見につながった。1つずつの遺伝子では
初期化を示唆する結果は出なかったが、24の遺伝子を一度に入れると、ES細胞によく似た細胞が得られた。そこから絞り
込んでいって得られた必要因子が、Oct3/4、Sox2、c-Myc、Klf4の4遺伝子。後に「山中因子」と呼ばれる組み合わせだった。
慎重に検討を重ねて山中氏らがこの成果を発表したのが06年。07年には、ヒト線維芽細胞の初期化に成功し、iPS細胞を
作製したことを発表した。4つの遺伝子を入れる当初の方法では癌化のリスクが高いのではないかと指摘されていたが、山中
氏のチーム自ら、癌関連遺伝子のc-Mycを除いた3遺伝子でもiPS細胞を作製できることを示したほか、複数の研究チームが
リスクを低減する様々な方法を提案。遺伝子を導入せずに化学物質を用いる方法も示されている。
■様々な疾患で研究が進む
iPS細胞は、患者自身の細胞から作成できるので拒絶反応が起きにくい上、皮膚など様々な細胞から作成できると見込
まれる。ES細胞の難点を克服できる可能性から大きな注目を集め、既に世界中の再生医療や創薬研究の基盤技術と
なっている。
国内で研究が進んでいるのが、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター網膜再生医療研究チームが行っている
加齢黄斑変性の再生医療。網膜の中心部に異常を来した患者の細胞からiPS細胞を作り、網膜細胞に成熟させて移植
すれば、根治療法となる可能性がある。早ければ2013年にも臨床研究がスタートする見込みだ。ほかにも、iPS細胞から血
小板を作って貧血などの治療に役立てたり、神経細胞を作製して脊髄損傷やパーキンソン病の治療に用いる研究などが
進行中だ。
また、ベンチャー企業のリプロセル(横浜市港北区)はiPS細胞から実際の心筋のように拍動する細胞を作製しており、
新薬候補がQT延長など心毒性のリスクを持つかどうか調べるスクリーニングシステムを09年から販売している。また最近、
アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者からiPS細胞を作り、神経や心筋に成熟させると異常が見つかる
ことも分かってきた。疾患の原因究明や治療薬の探索に利用できる可能性も期待される。
ただ、山中氏自身が会見でも強調していたように、臨床応用への課題はまだまだ多い。例えば、再生医療など治療に利用
するには、患者に移植しても癌化しないような、安全なiPS細胞の評価基準を確立する必要がある。その上で、iPS細胞の
細胞バンクの設立も必要。HLAのいくつかのタイプ別にあらかじめバンクを用意し、患者のHLAタイプに合わせてiPS細胞を
選ぶようにするという計画も進んでいる。
今回のノーベル賞受賞で研究を加速できれば、これら技術的な課題は日を追って解決に向かうだろう。残る大きな課題は
実用化に向かう場合の規制行政のスタンスなのかもしれない。
(他類似ソース無し)
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3 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:12:05.19 ID:EqDJoEnw
2008年の麻生政権 政府の総合科学技術会議(議長・麻生首相)は4日、今年度の補正予算で創設された総額2700億円の 先端研究助成基金を配分する研究者30人を決めた。 選ばれたのは、iPS細胞(新型万能細胞)を作った京都大学の山中伸弥教授や、鉄を含む高温超電導物 質を発見した東京工業大学の細野秀雄教授ら。 ところが、民主党政権が ↓ 先端研究助成基金を総額2700億円から総額1000億円に減額 iPS山中教授は(150億円から)50億円に 減額 このため多くの研究室はスタッフの首を切り、研究の息の根を止められた。
4 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:15:12.00 ID:oWEsMxBp
本当の発見者は助手だと思うんだが。 ノーベル賞は高橋和利氏が受賞すべき。
みんな韓国企業にヘッドハンティングされている
6 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:19:35.28 ID:wgCfzafr
別の遺伝子を入れると 元からあった遺伝子はどうなるの? 競合はしないのかよ
7 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:24:02.92 ID:jR1v84d3
>>6 相乗するんじゃね?もっとも、入れる方はちゃんと発現するように入れるんだけど。
元から入ってる方は成熟細胞では働いていないと思う。
8 :
小井土かおる濱田 :2012/10/13(土) 09:25:09.27 ID:TAqoBH1w
ノーベル賞級の発見ってこういうの多いよなぁ。 発想がどうのこうのというより運だわ。
10 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:31:35.95 ID:8b9L9wPN
因子4兄弟
11 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:32:07.56 ID:k9BSg1tQ
山中さんの凄いところはスタッフを持ち上げてる。
12 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:38:56.78 ID:MONiHi/f
どこかの国でねつ造あったよね。
その陰で研究がうまくいってないスタッフが居たりするんだよな。 死にたくなる。俺はそうだった。
14 :
名前をあたえないでください :2012/10/13(土) 09:59:32.49 ID:wgCfzafr
読んだだけだと、加藤さんも共同受賞してもおかしくないな
高橋氏がノーベル賞取れなかったから、私立大学出身の初めてのノーベル賞受賞者は 村上春樹になりそうだな。
16 :
小井土かおる濱田 :2012/10/13(土) 10:45:50.44 ID:TAqoBH1w
17 :
名前をあたえないでください :
2012/10/13(土) 19:32:29.71 ID:DDkWnjfd じゃあ、高橋って人にノーベル賞やれや。