犯罪被害者が捜査機関に届け出なかったため、統計に表れていない「隠れた犯罪」の件数が、
警察が集計した犯罪件数の約18倍に達するという研究成果が発表された。
「隠れた犯罪」は、犯罪被害者が羞恥(しゅうち)心や報復に対する恐怖から、捜査機関に届け出なかったため、
数値が確認されていないという意味で「暗数犯罪」とも呼ばれる。与党セヌリ党の陳永(チン・ヨン)議員が警察庁から入手した
「暗数犯罪の推定方法および最少化対策に関する研究」と題する資料によると、
韓国で発生した強盗・窃盗事件のうち、暗数犯罪の指数は平均18.027となった。
これは、実際に発生した強盗・窃盗事件が、警察が集計した事件の統計より約18倍多いという意味だ。
昨年発生し、警察が集計した窃盗事件の件数は28万1362件だが、これを暗数犯罪の指数に代入すると、
実際の窃盗事件の件数は約507万件に達することになる。
これは、韓南大警察行政学科のイ・チャンフン教授の研究グループが、
全国の18−80歳の市民1200人を対象に行ったアンケート調査の結果だ。
研究グループは、報復に対する恐怖や、警察に対する信頼などを変数(未知または不定の数や対象)とし、
暗数犯罪の指数を算出するモデルを構築した。
今回の研究は、強盗・窃盗事件に限って行ったが、被害者の羞恥心がより強い性犯罪の場合、
今回算出された暗数犯罪の平均指数に比べても、実際の犯罪率がさらに高いと推定される。
陳議員は「警察は国民が犯罪を届け出る比率を高めるため尽力すべきだ」と指摘した。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/09/19/2012091901334.html