美容医療のトラブルが深刻化 消費生活支援センターが注意呼びかけ
埼玉県内の消費生活センターに寄せられる美容医療に関する相談のうち、顔のしわ取りや二重まぶた化などで「(体に
)傷が残った」など深刻な内容の相談が近年増加していることが19日、県消費生活支援センター(川口市)への取材で
分かった。同センターでは「手術などを勧められても結論を急がないで、いったん持ち帰って考えてほしい」と呼びかけ
ている。
同センターによると、県内の消費生活センターに寄せられる美容医療に関する相談は年間90件前後。相談者は20代
が最も多く、最近は50代、60代も増加。女性が76%で、契約金額は100万円以上500万円以下が29%を占め
ている。
相談のうち、全体の約8割と最も多いのが契約内容や違約金、返金などをめぐるトラブルだ。このほかに多いのが、思
ったような施術結果が得られなかったケースや、医師から「簡単なのですぐ手術を」と勧められてカウンセリングを十分
に受けないうちに施術に至ったというもの。中でも、「まぶたに傷が残った」や「顔面がまひした」などの相談が、平成
21年は12件、22年は18件、23年は20件と増加傾向にあるという。
同センターによると、ある60代の女性は、新聞のチラシを見て両頬のシワを取りたいと思い、美容整形外科を訪れた
。医師からは「手術は簡単で、出血もしない。穴を開けてつるすだけなので大丈夫」と、いきなりその場で手術を勧めら
れ、断り切れずに契約。手術のデメリットを記した書面は、その後に見せられたという。女性には手術後、頬が突っ張っ
たり、筋が入って目立つなど経過がよくないという。
同センターでは、「美容医療は消費者が施術法を選択できる医療である」と強調。その上で、(1)施術を受けるかど
うかや医師、医療機関の選択にはさまざまな情報を収集して判断する(2)リスクを事前に確認し、いったん家に書類を
持ち帰って他の方法と比較検討する(3)トラブル発生に備え、施術前後の写真を撮り、医師とのやり取りのメモや資料
を保管しておく−などの対策を呼びかけている。
http://news.livedoor.com/article/detail/6677361/