自転車事故の7割近くが交差点で発生していることを受け、香川県
警は4月から、自転車用の一時停止標識を設置する。
過去2年間に事故が発生した場所や、自転車通学の生徒が多い中学
・高校周辺と高松市中心部の計2061か所で整備し、事故を減ら
す構えだ。
標識は赤地に黄色で「自転車も止まれ」と書かれており、縦60セ
ンチ、横15センチ。自動車向けの一時停止標識の下に、大人の目
線と同じ高さに取り付ける。事業費は2880万円。
設置場所の内訳は、過去2年間に自転車事故が発生した交差点が6
24か所、中学校・高校周辺が1064か所、高松市中心部が37
3か所。数か月かけて設置を完了する。
県警交通規制課によると、交差点で自転車の関係する事故は、20
11年は県内で1281件発生。交差点での事故全体の29・1%、
自転車事故全体の67・4%を占めた。中でも、乗用車と自転車が
出合い頭にぶつかるケースが多いという。
道路交通法上、自転車も自動車と同じ車両に位置づけられており、
一時停止の標識があれば守らなければいけない。県警は、そうした
ことを知らずに自転車に乗っている人がいることや、標識の「止ま
れ」の文字が自転車にとって高い位置にあって見逃しやすいことが
交差点での事故多発の背景にあるとみて、専用標識の設置を決めた。
同様の標識は大阪府などで設置され、効果が上がっているという。
同課は標識設置場所を中心に、一時停止を守るよう呼びかける取り
組みを進める考えで、担当者は「『自転車も車両』という意識を持
ってもらうことで、少しでも事故を減らしたい」と話している。
(藤本幸大)
ソース:読売オンライン
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120226-OYT1T00358.htm