町内に書店やコンビニがなく本を店舗で買うことができなかった福井県池田町で、
中心部にある物産店が書籍の取り扱いを始めた。本を求める場合は
町外に行く際にまとめて購入するなど不便な環境に置かれていただけに、
町民からは歓迎する声が挙がっている。
町内では書籍を扱う商店が4年前に閉店して以降、本を買える環境がなかった。
町も出資する株式会社経営の物産店「こってコテいけだ」(同町薮田)は
「読書環境の整備は暮らしに欠かせない」として販売方法を模索。
越前市内の書店と協力し、昨年11月から店舗一角にコーナーを設けた。
主な週刊誌や人気漫画の最新単行本、ベストセラーの小説など常時約200冊を並べる。
「地産地消」や「農業」をテーマとした専門的な書籍もそろえ、
自然環境との調和を大切にする同町の「らしさ」を際立たせた。
ラインアップには町民の意見を反映させ、希望があれば取り寄せも行う。
スタッフが週3回越前市に出向き本を仕入れる。
評判は良く、小中学生からの人気も高い。漫画雑誌が大好きという池田小5年、
佐々木凌君は「越前市まで行かなくても好きな漫画が買える。
(親に)たくさんおねだりしたい」とにっこり。同校2年の南部咲希さん、
宮谷大也君も「本屋さんができたみたいでうれしい」と目を輝かせた。
「こってコテいけだ」では米粉スイーツのバレンタインデー特集など、季
節感を生かした特産商品が主力となっている。
スタッフは「特産食品に比べ、本の売り上げはほとんど利益にならない」とするが、
「地域貢献が第一。もうけが少なくても、町民のためになる店構えに力を入れていく」と話している。
ソース:福井新聞
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/33193.html ※依頼がありました。