全国の警察本部が平成23年中に摘発した児童虐待事件は前年比9・1%増の384件、検挙者は
同6・2%増の409人で、事件に絡む被害児童数は同10・6%増の398人といずれも統計を
取り始めた平成11年以降、過去最多だったことが16日、警察庁のまとめで分かった。
被害内容は身体的虐待が270件で全体の70・3%を占めたほか、性的虐待96件▽ネグレクト
(育児怠慢・拒否)17件▽心理的虐待1件。
死に至った児童は同6人増の39人で、容疑別では傷害致死が18人と最多。
これに、殺人の14人▽保護責任者遺棄致死の4人▽逮捕監禁致死の2人▽重過失致死の1人−と
なっている。
検挙者と被害者との関係別では、実父が134人で全体の32・8%を占めて最多。
これに、実母の119人(29・1%)
▽「養・継父」の82人(20%)▽母親の内縁の夫の60人(14・7%)などが続き、非血縁
者の男による虐待が目立つ。
事件の端緒となった通報元は、家族・知人が98件でトップ。
児童相談所95件、病院45件、被害児童44件、近隣住民34件と続いた。
警察庁では「社会の関心の高まりから、潜在している児童虐待が通報で表面化することによって事
件が増えており、状況は厳しい」と指摘。
今後も虐待の早期発見と児童の安全確保を最優先とした対策の徹底を図る方針だ。
ソース:産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120216/crm12021611150005-n1.htm