女性が中心の化粧品市場で、男性向けスキンケア商品が売れている。市場を牽引するのは若者ではなく、購買力の高い
30代以上の“中年世代”。「見た目を気にするのは男らしくない」という声が有る一方で、バブル時代を駆け抜けた中年男性は
おしゃれへのこだわりも強い。市場拡大を受け、メーカーも男性向け商品を拡充している。
「見た目も大切という意識が男性に広がっている」。マンダム広報の酢谷香織さんは、男性用スキンケア商品市場が拡大する
背景をこう説明する。整髪料やスキンケア商品などの「ルシード」シリーズは、昨年4〜10月の出荷数が前年同期比で約2倍に増加した。
大学生を狙った同シリーズを、平成21年に30代後半〜40代向けに変更。中年男性の悩みに照準を絞って昨年2月に発売した整髪料や
加齢をキーワードに8月に投入したスキンケア商品が売り上げ増に大きく寄与しているという。
大塚製薬は30〜50代を狙ったスキンケア商品など「ウル・オス」シリーズを20年に発売。
汗の臭い対策や保湿も兼ねたふき取りシートも昨年4月に投入した。
ロート製薬も同社初の男性用スキンケア商品「オキシー」シリーズを18年に発売。昨年8月には化粧水の品揃えを増やしたほか
保湿性の高いヒアルロン酸を増量するなどのリニューアルも行った。若者向けの商品だが30〜40代の愛用者も多く
「若さを保ちたいと願う中年男性が主要客の1つになっている」と、ロート製薬広報の吉本有希さんは話す。
ハーブを使った石鹸専門店「ステンダース」(大阪市中央区)でも多い日では男性客が6割を占め、その殆どが「自分用に購入する」
という。
寒さと乾燥が厳しい北東欧のラトビア製で、髭剃り後のかさつき等を気にする中年男性に洗い上がりのしっとり感が受けている。
アンチエイジング(抗加齢)が注目される中、広がりをみせる男性用スキンケア商品。経済産業省の調査によると、22年の男性皮膚用
化粧品の販売額は約194億円に達し、16年に比べて約1.5倍に拡大した。
キレイにするのは身だしなみと考える“新ミドル世代”の市場がますます広がりそうだ。
▽ソース:MSN産経ニュース (2012/01/07)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120107/biz12010713330005-n1.htm ▽画像
http://sankei.jp.msn.com/images/news/120107/biz12010713330005-p1.jpg