米国では感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日は、クリスマス商戦が本格的に始まり、小売店が
黒字になることからブラックフライデーと呼ばれる。今年は25日がブラックフライデーだったが、
ショッピングの楽しい雰囲気を台無しにする暴力事件が少なくとも7州で発生した。
カリフォルニア州では、女性が値引きされたビデオゲーム機を手に入れようとして、他の買い物客に
護身用の催涙スプレーを浴びせる事件が発生した。事件は24日の晩、ロサンゼルス郊外のウォルマートの
店舗内で起きた。15人ほどの客がスプレーを浴びたが、病院に運ばれた人はいなかったという。
サウスカロライナ、ノースカロライナ、フロリダ、ニューヨーク、アラバマ、コネティカットの各州でも事件が
発生したが、その大半はウォルマートの店内、あるいはその近くで発生した。
この件について、全米で数千の店舗を展開するウォルマートは、あくまで買い物客の安全を強調した。
ウォルマートの広報担当は「いくつか不幸な事件は起きたが、全体的には客の反応は上々だ」と語った。
2008年のブラックフライデーには、ニューヨークのウォルマートで開店時間の午前5時に従業員がドアを
開けようとしたところ、買い物客が殺到し、従業員の1人が客らに踏みつけられる事件が起きた。今年は、
死者こそ報告されていないが、警察は25日の午前中、けんかや発砲といった事件の対応に追われたという。
心理学者のジェフ・ガルデーレ氏は、不況の影響で消費者が少しでも安い品を手に入れようと必死な中、
競争心をあおるようなセールを開催する小売店側にも責任があると指摘する。
ソース:CNN(2011.11.26 Sat posted at: 10:10 JST)
http://www.cnn.co.jp/usa/30004703.html