【社会】5000人の反韓流デモ、ネットから火…中川淳一郎氏、「ネット上の都合がいい情報しか信じない自分たちが偏向しているのでは?」
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もろきみφ ★:
ネット上に投稿された、韓流ブームを批判するひと言が、テレビ局を取り囲む数千人のデモに発展する騒動が起きている。
テレビから既存メディアへの異議申し立ての性格を帯びる半面、不確かな情報をネタに盛り上がる「祭り」のような危うさも潜む。
■TV局をとりまく
8月下旬。時折、小雨がぱらつく休日の東京・お台場で、日の丸を手にしたデモ隊が声を張り上げた。
「我々は韓国のドラマなんか見たくないぞ!」
多くは30代前後の男性だが、浴衣姿の女児の手を引いた母親や、ベビーカーを押す夫婦も列に加わる。
「マスコミを、正そう」
プラカードに文字が躍る。抗議対象は近くに本社のあるフジテレビだった。デモ隊は社屋周辺2キロを行進。この日、2回あった
デモの参加者は警察集計で延べ5300人。既存の保守団体が主催した後半のデモには、歴史認識をめぐって航空幕僚長を
更迭された田母神俊雄氏も参加した。
きっかけは、7月下旬にツィッターに書き込まれた、同局の韓流番組を批判するつぶやきだった。
「日本人は日本の伝統番組求めてます」「韓国ネタ出て来たら消してます」
投稿したのは、俳優宮崎あおいさんの夫で、自身も俳優の高岡蒼甫(そうすけ)さん。発言がネット上で話題となり、掲示板
「2ちゃんねる」や動画サイトでデモが呼びかけられ、人々が集まった。
お台場で会った前半のデモの実行委員会代表は、黒いサングラスをかけ、ひょろっと背の高い男性だった。年齢は36歳という。
韓流ブームやテレビ局側の何に不満なのか。
「ブームは韓国政府のプロパガンダ(政治宣伝)」
「フジテレビは売国的。なでしこジャパン優勝の際、国歌斉唱を意図的に中継しなかった」
「ネットの主張をマスコミは取り上げない。偏向してる証拠だ」
攻撃的な言葉を繰り返すものの物腰はおとなしい。平日はボイラー修繕などを行うビル管理会社で働く会社員。地方から
上京し、都内に1人で暮らす。帰宅後の2、3時間をネットに費やすのが日課で、デモの準備でお盆休みを返上した。
デモが企画されたのは、2ちゃんねるの「大規模off板」と呼ばれる掲示板だった。普段はオンラインの世界でしか交わらない
人たちが実社会で集まる「オフ会」を大規模に開く際の呼びかけの場だ。実行委の中心は30〜40代の4人の男性という。
今回初めて顔を合わせ、互いをネット上の仮の名で呼び合っている。
匿名の存在が掲示板で束ねられ、ネット上の「祭り」のようにデモとして噴き出す。代表は言う。「ネットで訴えても見ない人は
見ない。現実の社会でデモができ、達成感があった」
抗議が目的なのか、ただリアルな充実感を得たいだけなのか。ネットでは9月のデモも予告されている。広告主への抗議を
呼びかけ、企業の電話番号リストも流されている。
韓流ブームのきっかけは、NHKが2003年に放映したドラマ「冬のソナタ」だった。以降、各局が競うようにドラマや歌謡曲を
流しており、フジテレビだけが特別ではない。名指しの批判には、同局も戸惑う。
広報窓口は「自分たちが偏向しているという認識はない。編成も公正を期している」と反論している。
■偏向はどっち 自問してみて ニュースサイト編集者の中川淳一郎さんの話
韓流のソフトは安く、視聴率もそれなりに取れる。テレビ局は経済合理性で動いているだけだろう。「偏向」と批判する前に、
ネット上の都合のいい情報しか信じない自分たちの方が偏向してないか自問してほしい。
義憤に駆られているのだろうが、結局、暇で韓国が嫌いな人たちに見えてしまう。
ソース(朝日新聞 9/1付 37面)