猛暑 犬の熱中症に注意
2011年8月22日 18時14分
まだまだ30度を超える暑い日が続く沖縄。人間の熱中症対策も必要だが、犬の熱中症
対策にも注意したい。県内の動物病院では、熱中症にかかった犬が毎年4月から9月にかけて
運び込まれるという。この時期の日中の散歩や車内での留守番など、普段何げなく行っている
行動が、犬の熱中症につながっている。(屋良朝輝)
浦添市の蘭動物病院にも、ことしに入って熱中症にかかった犬が10匹以上運び込まれてきた。
ベランダで飼われていた老犬が日中の暑さで運び込まれてきたケースでは、運び込まれた時に
体温が42度を超える状況で重症化していて、手を尽くしたが亡くなったという。同病院の
川満武聡獣医師によると、「体温が42度を超えると、体内のタンパク質が凝固して、脳浮腫や
血栓を起こし危険な状況だ」と説明する。
犬には汗腺がないため、口や鼻などでの呼吸や肉球の汗腺のみでしか体温調節ができない。
そのため、熱調節が人間より苦手で、暑さに弱いという。また、シーズーやパグ、ブルドック
などの鼻の短い短頭種犬は、気道が短いなど呼吸器が弱いため熱中症にかかりやすいという。
川満獣医師は「夏場の日中では、アスファルトやコンクリートが高温で歩ける状態ではない」と
指摘する。人間よりも地面に近い分、反射熱などでより暑さを感じるため、人間が大丈夫だと
思っても、犬には過酷な環境だという。「夏場は、日中の散歩はできるだけ避けてほしい。
どうしても散歩する場合は20分程度にとどめ、連日の散歩は避けてほしい」と呼びかける。
買い物などをする際に、車内に犬を乗せっぱなしにしているケースでは、窓を開けて風通しを
よくしたりした場合でも、車内の気温が上昇し、熱中症で運び込まれることもあるという。
「犬が入れる施設も少なく、必要がない場合は、夏場はできるだけ車で一緒に外出しない方が
いい」と、話す。
熱中症にかかった場合、まず体を冷やすことが先決。症状の軽い場合は、水で体を冷やして
体内に吸収されやすいスポーツドリンクを水で薄めて飲ませ、涼しい場所で休ませれば回復する
という。ただ、水を飲めないなど症状が重い場合は、病院で点滴などの治療が必要になる。
川満獣医師は「沖縄は日差しも強く、日中は熱中症にかかりやすい。夏場は、できる限り
日中の外出を避けさせてほしい」と話した。
ソース 沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-08-22_22404/ 画像(イラスト) 車内への犬の置き去り・日中の犬の散歩に注意
http://www.okinawatimes.co.jp/article_images/20110822/20110822_0939_ie6sacO4_r.jpg