日本株支えるアジアマネー、米債務問題解決なら米株回帰も
2011年 07月 28日 19:25 JST
[東京 28日 ロイター] 欧米の債務問題への不安感が強まるなか行き場を失ったアジア
マネーが日本株を買い支えている。日本株の割安感や震災からの回復期待が欧米との相対感で
評価されており、前週末から中国系をはじめとする海外投資家が日本の主力株を物色している
という。
ただ、米国債務上限引き上げが合意されれば、リスク回避の動きは止まり、マネーは再び
米国株に向かうとの見方も少なくない。
27日の米国株式市場は、弱い企業決算やさえない経済指標に加え、連邦債務上限引き上げを
めぐる与野党協議が進展しなかったことから地合いが悪化。ナスダック総合指数が2.65%安
と主要株価指数は大きく下げ、28日の東京株式市場も売りが先行した。ただ、前場は下げ渋る
場面もみられた。市場筋によると欧州やアジアからそれぞれ百億円規模の買いが入ったという。
市場関係者の間で米国債の格下げが懸念されるなか、外為市場ではドルが全面安となり、前日
の海外取引時間帯に対円で77.57円へと4カ月ぶりの水準まで円高が進行した。輸出株の
寄与度が大きい日経平均にとっては逆風だが、市場関係者からは日本株の底堅さは変わらないとの
見方も多い。
東京証券取引所がまとめた7月第3週(7月19日―7月22日)の3市場投資主体別売買内
容調査によると、海外投資家は235億円の買い越しであり、今週に入っても海外勢の買いは
観測されている。
ソース ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22419520110728