北朝鮮に中古の高級外車を不正輸出したとして、警視庁公安部は20日、外為法違反(無承認輸出)の疑いで朝鮮籍の
会社役員、安田成基こと安成基容疑者(71)=東京都文京区本駒込=を逮捕した。公安部によると、安容疑者は容疑を
大筋で認めているという。
逮捕容疑は、平成20年9月10日と12月19日、経済産業省の許可を得ずに、中古の高級外車計3台(計720万円相当)
を神戸港から貨物船で北朝鮮に輸出したとしている。
公安部によると、安容疑者は自分が統括する東京都中央区の貿易会社「合同ホールディングス」を介して、韓国の仁川、
釜山経由で中古車を北朝鮮・南浦に運ばせていた。北朝鮮へは中国・大連経由の不正輸出が多く、韓国経由で物品が
運ばれた不正輸出事件が摘発されるのは初めて。
中古車は「朝鮮サンミョン」と呼ばれる朝鮮労働党の経済関係の工作機関から発注されたとみられ、安容疑者は北朝鮮を
頻繁に訪れたり、ファクスで通信したりして連絡をとっていたとみられる。公安部は経済分野などでさまざまな工作活動に関わって
いた可能性もあるとみて調べている。
安容疑者は北朝鮮では、金正日総書記も激励に訪れる貿易会社「羅先大興貿易会社」の海外代表社長の肩書も持って
いたという。
日本政府は18年に北朝鮮の核実験に対する制裁としてぜいたく品などの輸出を禁止。21年6月からは全面禁輸としている。
ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110620/crm11062020570028-n1.htm