【原発問題】 福島原発から50キロ  福島・郡山では今 大量の鼻血、下痢、倦怠感・・・子どもの体調異変じわり 

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1影の軍団(第弐拾八期首席卒業生)ρ ★

収束の兆しさえ見えない福島第一原発の事故。放射線汚染の範囲は拡大し、避難区域の外側でも、
子どもの健康被害を不安視する声が目立ち始めた。

しかし体調不良と放射線の関係には分からないことが多い。
それだけに親たちは疑心暗鬼で苦しむ。子どもたちを守るために今、できることとは−。 

「上の子が一週間ぐらい毎日大量に鼻血が出続けていたので心配で・・・
下の子も、時期は違うけれど、やはり一週間ぐらい鼻血が出て」
思いつめた表情で母親(39)が医師に相談していた

NPO法人「チェルノブイリへのかけはし」が12日福島県郡山市で開いた医師による無料問診会。
放射線被害を心配する親子連れ計50組が参加した。同市は福島第一原発から約50q。

この親子の場合、震災後いったん埼玉県内に避難したが、3月下旬に郡山市に戻った。
すると小学校1年生の長女(6)が4月上旬から3週間、鼻血が出続けた。
このうち一週間は両方の鼻から大量に出血。耳鼻科で診察を受けたが、「花粉症では」と言われた。

「花粉症なんて初めて言われたし、普段は滅多に鼻血は出さないんですけど・・・」と母親は言う。
長男(2)も4月下旬から5月に鼻血を出し続けた。

診察した小児科の橋本百合香さんは「放射線被害かどうかは判断できないがひとまず小児科で血液検査をして
白血球を詳しくみてもらって、記録を残すことが大事」と助言した。

母親によると、小学校ではクラスの1割が避難していなくなった。
次々と転校するので新入生には出席番号が付けられていない。

放射性物質が濃縮されやすい牛乳を給食で出すかどうか、学校ごとに対応が異なる。
「うちは保護者の選択制。娘が仲間外れにされたくないというので、今は飲ませています」

福島市から4カ月の長女咲空ちゃんを連れてきた平中昭一さん(40)は
「症状は出ていないが二十四時間不安で、外出を一切させていない。
自衛といってもどうしたらいいのか」と苦悩の表情。

生後他人を殆ど見た事がないという咲空ちゃんは記者が近付くとおびえた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011061602000062.html
>>2以降へ続く
2影の軍団(第弐拾八期首席卒業生)ρ ★:2011/06/20(月) 00:14:09.99 ID:???
問診会場近くの植え込みで放射線測定器をかざすと、毎時2,33μシーベルトの値を示した。
地面から離すと1μシーベルト台に下がる。

郡山市内の12日の最大値は1,38μシーベルト。
東京都内で計測された同日の最大値が0,0635μシーベルト。約二十二倍だ。

市内の最大値は3月15日の8,26μシーベルトで、5月中旬からは1,3μシーベルト前後で推移している。

文部科学省では3,8μシーベルトが計測された学校では屋外活動を制限するとしているが、
一方で年間の積算線量の子どもの上限値を1ミリシーベルトから20ミリシーベルトとしている。
これは毎時1,3μシーベルトの場所で一年間暮らせば十分に到達してしまう値でもある。

「医者や学者も言う事が違い、避難の基準が分からない。
飯館村は一か月も放射能を浴びせさせて、値が低くなってから避難させた。国も県も信用できない」
長男(6)を連れた母親(40)は、こう憤る。

自宅は新築。避難しても経済的にやっていけるのか、何年後に戻れるのか・・・。
費用や子供の心に与える影響を考えると踏み切れない。

「放射能を気にする人と全く気にしない人にわかれる」と母親は言う。
対応の差が、家庭や地域での人間関係の不和を生んでいる。

「私は避難したい。でも、自衛官の夫が『俺が30キロ圏内に言っているのに』と取り合わず夫婦げんかばかり。
地元では一時避難した人に『逃げた』と陰口をたたく人もいる」

問診会には親自身が体調不良を訴えて訪れる例も。女児(7)の父親(38)は
「福島県内を車で回って営業している。3週間ぐらい38度近い微熱が続いて、中耳炎と副鼻腔炎になった。
今まで風邪ひとつひいた事がないので不安だが、本社は福島県外で、上司が理解してくれない。」

母親(39)は「小学校では今、りんご病(伝染性紅斑)やおたふくなど、冬に流行する伝染病がはやっている。
免疫力が落ちることと関係があるのだろうか」と不安げに話した。

問診会のボランティアスタッフをしていた郡山市の主婦服部美穂さん(37)は
「放射能は怖い、とあおるようなことだけは避けたい。でも、原発事故の時は何も知らされず、子どもたちは外で遊んでいた。
情報を出す側に頼り過ぎてはいけないと思うようになった。」

主催団体によると、東京都内や福島県内で計4回開催した問診会では、
微熱やのど・鼻の痛み、鼻血、下痢、頭痛、倦怠感、アレルギーの悪化などを訴え、投薬でも治りにくいとの声が多かったという。
3影の軍団(第弐拾八期首席卒業生)ρ ★:2011/06/20(月) 00:14:29.03 ID:???
同団体の野呂美加代表は
「極端な不安症に陥っている親は一割くらい、大半は、子どもに普段と明らかに違う体調異変があって連れてきている。
放射線被害の症状は、医療機関で『わからない』と言われがち。
判断は難しいが、まずは事実としてきちんと記録を残すことが大事」と話す。

福島市内に住む子供の被ばくにどう対処すべきか。チェルノブイリ原発事故後、ベラルーシに5年半滞在し、
医師として放射線による甲状腺がんに苦しむ子どもの治療に当たった菅谷昭・長野県松本市長に聞いた。

「福島の子どもに実際どれくらいリスクがあるか誰も分からない。
なぜなら福島原発からどんな放射性物質がどの程度出たか、政府がきちんと資料を出していないためだ。
これではリスクがどの程度か判断できない。」

菅谷氏は政府の情報不足と実態把握の不徹底をこう批判する。

菅谷氏は初期の医療処置も疑問視する。「原発事故の場合、最初に出るのが放射性ヨウ素。しかし市民にヨウ素剤を飲ませたのかどうか、誰も把握していない。
チェルノブイリ被害の大半は甲状腺がん、だからこそ、初期の段階でヨウ素剤を飲ませたかどうかが重要なのに、
その点を抜きに議論している。」と指摘する。

「放射線被害の防止は、外部被ばくの場合は、放射線発生源から離れる、放射線を浴びる時間を少なくする、放射線を遮蔽するの三点。
内部被ばくの場合は呼吸や食べ物で放射性物質を体内に取り込まない事しかない。

しかしこれが徹底できない場合、行政が方針を決めるしかない」

具体策として菅谷氏が挙げるのは子どもの集団移転だ。
「放射線が強い汚染地から子どもの集団移住を学校単位でやるしかない。
小さい子どもほど甲状腺に被害を受けやすい。家族と離れることになるが、子どもと妊産婦だけは守らなくてはならない。」

松本市では市営住宅を無償で提供する範囲を、原発の警戒区域などに限らず、福島県内で15歳以下の子供を持つ世帯に拡大。
夏休みに飯館村の児童を松本市のキャンプ場に招くプランも計画中だ。

「チェルノブイリ事故から25年経ったが30キロ圏内は人が住めない。周辺の子どもは免疫機能の低下が目立つ。
松本氏が出来る事は限界がある。子どもの集団移転は国の施策として取り組んでもらいたい」