☆代行運転、マナー向上へ協議会立ち上げ 県内の10社☆
[2011年5月26日]
酒を飲んだ人のマイカーを代わりに運転し、自宅などに送る代行運転会社が増えてい
る。だが、「違法駐車がひどい」といった住民からの苦情なども寄せられるようになった。
業界ではマナー向上が欠かせないと、25日、協議会を立ち上げた。
現在、岐阜県内で県公安委員会から代行運転サービス業の許可を受けているのは11
0社。飲酒運転の厳罰化に伴い業者数は増加の一途で、5年前と比べて倍増している。
随伴用の軽自動車1台を準備してアルバイト感覚で起業する人も少なくないようだ。
その半面、業界内には一部業者が違法を承知で金もうけに走っているという声がある。
運転手が2種免許を取得せず客の車を運転▽代行保険や任意保険への未加入▽酒
気帯びで運転▽料金をごまかす――などだ。
また、長引く不況で業者間の競争が激しくなり、過度な値引きが横行している。2年前
には県内大手の実質的経営者が、経費を圧縮するために盗んだカードでガソリンを不
正に給油したとして逮捕される事件もあった。業者が関係する交通事故も年間10件以
上報告されている。
協議会設立の機運が高まったのは、昨秋、岐阜市の繁華街・柳ケ瀬に設置された数
枚の看板だった。地元自治会が、代行業者に限定して「緊急警告 駐停車絶対禁止」
と求めた。夕方から客を待つ車が列をなして、交通渋滞が起きていたからだ。
「お客さんの車と命を預かっているのに、無責任な業者があるのも事実。業界全体の
信用を損なわないよう、自助努力の姿勢を示したい」。同市内で14台を保有する平成
代行の伊藤元(もとし)社長が、同業者に声をかけた。同市や大垣市の9社が賛同した。
業者数では県内全体の1割だが、保有台数(計約80台)は岐阜市内の半分になるとい
う。
25日、岐阜中署で「岐阜運転代行業協議会」の設立総会があった。今後は運転手向け
のマナー講座を開いたり、繁華街や自治会と連携して飲酒運転根絶のキャンペーンを展
開したりする方針だ。
〈代行運転〉 2006年に福岡市で起きた飲酒運転の死亡事故以降、全国で業者数が増
えた。2人1組で、客の車と随伴車にそれぞれ乗って目的地まで車ごと送り届ける。岐阜
市の業者の料金は「初乗り2キロまで1300円、400メートルごとに100円」「4キロまで
1800円、400メートルごとに100円」とまちまちだが、タクシー会社の代行運転よりも割
安とされる。
▽ソース:アサヒドットコム
http://mytown.asahi.com/areanews/gifu/NGY201105250036.html