☆草津白根山:3年4カ月ぶり火山性微動 警戒レベル1継続 /群馬☆
草津町の草津白根山(2160メートル)の火口付近で約3年4カ月ぶりに火山性微動が
観測され、今後の動静が懸念されている。前橋地方気象台によると、火口周辺500メー
トル以内は、ごく小規模な火山灰などの噴出が起きる可能性があり、立ち入らないよう
呼び掛けている。
同気象台によると、火山性微動はガスやマグマの動きが原因で発生するもので、観測
したのは08年1月9日以来。
火山性微動は27日午前0時31分から6〜7分、午前6時13分〜同7時8分の間にも計
3回あった。さらに午前0時31分〜同8時の間には、通常1日に数回程度起きている火
山性地震が約20回発生した。東日本大震災との関連は不明という。噴火警戒レベルは、
最も低い「1(平常)」のまま継続する。
草津町によると、草津白根山の火口周辺500メートル以内は80年代から立ち入り禁止
になっている。火口にはエメラルドグリーンの湖水で有名な火口湖「湯釜」があり、立ち入
り規制エリア外の展望台から眺めることができ、観光資源になっている。同町は警戒レベ
ルが1にとどまっていることから、「観光などへの影響はない」としている。
◇ランクBの活火山 県、防災計画で噴火も想定
気象庁は、過去の活動度合いによって活火山をランク分けしており、県内では最も活動的
なランクA(全国13火山)に浅間山(標高2568メートル)、ランクBに草津白根山と榛名山
(1449メートル)、ランクCに赤城山(1828メートル)などが指定されている。県の地域防
災計画は、このうち浅間山と草津白根山の噴火を想定して作られている。
噴火警戒レベルは、防災対応の指針にするため気象庁が07年12月に導入した。5段階
に分けられ、レベル1=平常▽レベル2=火口周辺規制▽レベル3=入山規制▽レベル4
=避難準備▽レベル5=避難−−となっている。活動が比較的活発な草津白根山は、県
内では浅間山とともに噴火警戒レベルの適用対象になっており、24時間の監視体制が敷
かれている。
県の地域防災計画も噴火警戒レベル導入に伴い、昨年8月に見直しが行われた。浅間山
か草津白根山が噴火したり、レベル5になった場合、必要に応じて知事が災害対策本部を
設置する。
また草津白根山を巡っては、地元の草津町、中之条町、嬬恋村の関係3町村が83年から
草津白根山防災会議協議会を作り、防災計画を策定している。
▽ソース:毎日新聞
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20110528ddlk10040228000c.html