☆10年度鉄塔受注、過去20年で最低水準に☆
[2011/05/25]
日本鉄塔協会(会長=有田陽一・日本鉄塔工業社長)がまとめた10年度の国内向け
鉄塔・鉄構受注実績によると、総受注量は前年度比38.1%減の4万793トンだった。
至近20年で最低の水準となり、ピークだった92年度の29万3440トンに比べると、7
分の1以下に落ち込んだ。基幹系送電線の新設工事が一巡したためで、今後の電力設
備投資も、東日本大震災の影響で不透明な状況が続く見通しだ。
電力向けの内訳は、鋼管鉄塔が同69.6%減の4825トン、山形鋼鉄塔が32.9%減
の1万6122トンといずれも減少。電力会社別では、11社中6社がマイナスとなった。
電力会社別にみると、西上武幹線関連の追加発注により、東京電力向けが7083トンと
物量的には最も多かったものの、09年度に一括発注した反動で、同67.3%の大幅減。
北九州幹線を建設している九州電力向けが同46.0%減の3866トン、東北電力向けが
同23.2%減の3779トンと順に続くものの、いずれも前年度の実績を割り込んだ。
逆に、増加した5社をみると、北海道が18.0%増の1861トン、北陸電力が14.6%増
の1317トン、関西電力が同36.2%増の1372トン、中国電力が同30.2%増の814
トン、四国電力が同305.5%増の588トン。物量的には少ないものの、経年化対策へ
の投資を加速した結果とみられる。
一方、電力外向けでは、官庁関係が同34.5%減の1462トン、NTT関係が同18.8%
減の9082トン、その他民間が同33.8%減の7581トンと6年連続で大きく落ち込んだ。
同協会では「電力外の市場が成熟期に入った影響」と分析している。
国内向けのボルトは同1.3%減の2389トン。09年度は実績がなかった輸出鉄塔は40
トン、輸出ボルトは70トンだった。 (本紙5面より)
▽ソース:電気新聞
http://www.shimbun.denki.or.jp/news/construction/20110525_01.html