☆富山―糸魚川パイプライン 天然ガス資源開発大手が建設14年末開通☆
原油、天然ガスなど資源開発最大手・国際石油開発帝石(INPEX、東京)は23日、新
潟県糸魚川市―富山市を結ぶ天然ガス輸送パイプライン「富山ライン」(102キロ)の
建設を決定したと発表した。同県上越市に建設中の液化天然ガス(LNG)受け入れ基
地から日本海ガス(富山市)などに安定供給できる態勢を整えるのが狙い。2014年末
の開通を目指す。
天然ガスは石油や石炭に比べて二酸化炭素排出量が少なく、環境に優しい燃料として
世界的に需要が高まっている。気体のまま長距離を24時間送り続けられる幹線パイプ
ラインの建設は県内で初めて。INPEXは今年10月に仮設工事に入り、来年4月に本格
着工する予定。
受け入れ側の日本海ガスは現在、LNGを鉄道やトラック輸送で調達しているが、都市ガ
ス需要期の冬場に、大雪による交通網の混乱で調達が困難なこともあった。同社は「安
定供給にパイプラインの存在は大きな意義を持つ」(広報室)として、富山ライン経由での
ガス受け入れを決めた。
東日本大震災では、仙台市のLNG基地が被災して35万8000戸への都市ガス供給が
ストップしたが、同市と新潟県を結ぶ幹線パイプラインは無傷で、1か月後の全戸供給再
開が実現できたという。
(2011年5月24日)
▽ソース:読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20110524-OYT8T00030.htm