2012年ロンドン五輪への第一関門となる2次予選・クウェート戦が1カ月後に迫った。6月19日、23日の
大一番に勝たなければ、最終予選への道は開けない。関塚隆監督率いるU−22日本代表の強化も大詰
めを迎えている。
16〜18日には豊田合宿を実施。初めて2トップの布陣をテストした。昨年11月のアジア大会(杭州)優勝と
いう華々しいスタートを切りながら、その後は攻撃陣が連動し切れず足踏み状態が続いていた。特に得点
力不足が大きな課題となっていただけに、指揮官は前線を厚くして攻撃に厚みをもたせたかったのだろう。
最終日にはFC岐阜との練習試合を実施。この中で強烈なアピールを見せたのが、原口元気(浦和)だった。
4−4−2の左MFに入った彼は、浦和で見せるようなサイドに張ってからゴール前へドリブルで突進するスタ
イルにとどまらず、中盤の組み立てにもアグレッシブに参加した。「原口が前線の選手たちとポジションを変
えながら動いたことで、前の推進力が出てきた」と関塚監督も前向きに評価した。
前半16分の山本康裕(磐田)の先制点も、彼のお膳立てによるものだ。ボランチ・山村和也(流通経済大)と
のワンツーから前線に上がった原口は左に開いていた山崎亮平(磐田)にいったんボールを預け、クロスに
反応。ラストパスを山本に送ったのだ。
「自分の中でいろいろ考えてプレースタイルを変えてみた。このチームではパスもドリブルも組み立てもやった
方がいい。いろんな仕事ができて面白いし、自分のサッカー観も広がる」と本人も新たな役割に手応えを感じ
ていた。
さらに27分には、自ら奪ったボールを持ち込んで、ペナルティーエリア手前の位置から強引にミドルシュートを
決めた。「あれはミス」と苦笑いしていたが、ゴールへの貪欲さが結実したのは間違いない。今季の原口は
スピードあるドリブル突破にとどまらず、得点に強いこだわりを見せている。J序盤戦で3点という数字は、まさ
にその象徴だ。
「やっぱりシュートを打たなきゃ入らないし、その数を増やさないといけない。FWが点を取るのは大事だけど、
2列目も取れないと攻撃に分厚さが出てこない」と目下絶好調の若武者はキラキラと目を輝かせていた。
もともと海外志向が高く、飛び級で参加した2008年AFC・U−19選手権で韓国に敗れてU−20W杯を逃した
経験のある原口にとって、ロンドン五輪は「絶対に出たい大会」だ。しかしながら、この世代の2列目は最大の
激戦区。メンバー定着も容易ではない。
豊田合宿に参加した山本、東慶悟(大宮)、水沼宏太(栃木)は所属クラブで活躍している選手ばかりだ。
山本はボランチ、サイドバックもこなせるユーティリティー性を持ち、身体能力が非常に高い。東は創造性が
高くリズムを作れるし、得点感覚も鋭い。水沼は誰よりもガムシャラに走れる選手。2007年U−17W杯(韓国)
のころから国際経験も豊富でリーダーシップも長けている。こういう面々に囲まれると、自然と闘争心が沸いて
くるのだろう。原口が普段と違った一面を強烈にアピールしたのも、生存競争の厳しさを十分理解しているから
に違いない。
ソース gooスポーツ 2011年5月21日
http://sports.goo.ne.jp/soccer/column/ocnsports-soccer110520_2_1-1/ 依頼がありました
◆◆◆スレッド作成依頼スレッド◆◆◆★72匹目
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1305895299/66