☆「またいわきにきて」「ありがとう」 黒部の看護師に3枚☆
[2011年5月19日]
黒部市民病院の看護師岩井志織さん(29)=同市岡=のもとに、震災の避難所となっ
ている福島県いわき市の湯本第三小学校から三枚のはがきが届いた。
差出人は、同市の遠藤未紗ちゃん(9つ)と未稀ちゃんの双子の姉妹と弟の悠人君(6つ)。
カラフルな文字で「遊んでくれてありがとう」「またいわきにきてください」と力いっぱい書か
れている。
岩井さんは、日本医師会災害医療チーム(JMAT)の一員として四月中旬に同市内で活
動。避難所を巡回して診療に当たるなか、ひときわ元気な三人と仲良くなった。母親や十
九歳の姉と避難中で、自宅は福島第一原発の三十キロ圏内にあるため、帰宅のめどは
たっていないという。
未稀ちゃんは生まれつき心臓が弱く、激しい運動はできないものの、いつも笑顔で周囲を
和ませていた。「その姿にこっちが励まされました」と振り返る。
富山に戻る前日の先月十二日午後、震度6弱の余震が起き、岩井さんらの活動は同日で
切り上げることに決まった。「その後に回るはずだった避難所にいたのがあの三人。前日『
また明日ね』と別れたので、さよならを言えなかったのが本当に心残りだった」。富山に戻っ
た後、封筒に紙とペン、返信用封筒を入れて郵送。「さよならが言えなくてごめんね。元気だ
ったらお返事をください」としたため、祈るような気持ちで返事を待っていた。岩井さんは「は
がきから元気な声が聞こえてきそうで本当にうれしい。これからも何か力になれることがあ
ればしていきたい」と笑顔で語った。
▽ソース:中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20110519/CK2011051902000150.html ▽画像:避難所の子どもたちから届いたはがきを手にする岩井さん=黒部市民病院で
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20110519/images/PK2011051902100081_size0.jpg