☆学校のグラウンドで予選開幕/高校野球☆
高校野球の春季岩手県大会地区予選は14日、東日本大震災で深刻な被害を受けた
宮古市の高校などが参加する沿岸北地区でも始まった。震災の影響で予定していた
球場が使えなくなり、同地区予選は公式戦では異例となる高校のグラウンドで実施。
津波被害を乗り越えて実現した試合を、球児は全力でプレーした。
会場となったのは宮古高。グラウンド脇のプレハブ小屋を大会本部とし、外野の周りを
高さ約1メートルのネットで囲んだ。校舎前には試合を観戦する地域の人の姿があり、
強風で乾いた砂が舞ってプレーが一時中断する場面もあった。
第1試合には校舎が浸水し、生徒が近くの高校に一時的に移っている宮古工高が登場。
今もグラウンドが使えないため、他校のグラウンドを借り、合同練習するなどして予選に
臨んだが、岩泉高に4−10で敗れた。
鈴木春主将(17)は「やれることをやろうと思ったが、結果に結び付かなくて残念」と悔しそ
うな表情。赤沼正博監督(43)は「選手は一生懸命やってくれた。負けてしまったけど、少し
でも地域の方々に元気を与えられれば、それだけで幸せ」と話した。
被害の大きかった岩手、宮城、福島の3県のうち、宮城、福島は春季大会を中止。春季東北
大会も中止が決まっている。
[2011年5月14日16時55分]
▽ソース:日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/f-bb-tp3-20110514-775737.html