☆米金融・債券市場展望=「13日の金曜日」、債券相場には吉か☆
[2011年 05月 13日 08:16]
[ニューヨーク 12日 ロイター] 不吉な「13日の金曜日」を避けるため、迷信家は自
宅にとどまろうとするかもしれない。しかし、アナリストによれば、13日は米国債相場に
とって吉となる可能性もある。
CRTキャピタル・グループ(米コネティカット州スタンフォード)のシニア米国債ストラテジ
スト、イアン・リンゲン氏が、13日の金曜日の取引について、過去10年以上に及ぶ債券
相場と株価の値動きについて調べたところ、両方とも上昇した事例が多いことが分かった
という。
通常、株価と債券相場は逆の値動きをする関係にある。ただ、リンゲン氏によれば「両方
の相場が下落した事例は全体の37%を占めるが、その時の下落幅は上昇時に比べ大き
くなる傾向にある」と指摘した。
他のアナリストや債券トレーダーらは、13日の金曜日に関する市場行動の法則について
は聞いたことがないとしつつ、リンゲン氏の指摘には同意した。
FTNフィナンシャル(メンフィス)の債券調査部門責任者、ジム・ボーゲル氏は「今月はこれ
までにも、さまざまなことが起きたが、13日の金曜日の法則は他のカオス的事象にかなっ
た話だ」と述べた。
13日の債券相場上昇に関しては、いくつかの反対材料も出ている。12日の30年債入札
が不調だったことで、債券ディーラーには通常よりも長期の国債が残された。今週前半は
低迷していた株価が回復してきたことも、債券にとっては弱材料と言える。
しかし、ギリシャの債務問題の動向が依然として不透明なことや、商品相場が不安定な値
動きを続けていることから、米国債に対する需要は一段と強まる可能性もある。
▽ソース:ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK891204420110512