☆時習館高がコアSSH指定☆
今年1月に英国のセント・ポールズ校と姉妹校提携を結んだ時習館高校(林誉樹校長)
は今年度、文部科学省からコアSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受
け、同校と英国の名門パブリックスクールの生徒らによる、合同の理科学系研究発表
会をロンドンで開く計画を進めている。日本からは同校生徒のほか、県内の高校などか
ら生徒が参加する予定。高校レベルでの理数系教育の国際交流は全国にも例は少な
く、学校関係者からの注目を集めている。
同校では09年、11回生の卒業50周年記念事業をきっかけに、セント・ポールズ校との
国際交流を始めた。09、10年度は、生徒3〜5人が相互の学校を訪問。今年1月には、
正式に姉妹校としての提携を結んだ。また、国からは08年度から5年間、国際的な科学
技術系人材の育成をめざしたSSHの指定を受けた。さらに今年度、全国145校のSSH
の中から、理数系教育の中核として29校のコアSSHにも指定された。新たに2000万円
の予算を獲得し、来年3月、ロンドンにあるセント・ポールズ校で、日英の高校生が合同で
開く理科学系研究会の準備を進めている。生物部や化学部等、理数系クラブに所属する
生徒などを対象に、訪英する生徒を選抜。また、県内すべての高校と岐阜、三重、静岡県
内のSSH指定校からも生徒を募り、合わせて40〜50人が英国での研究会に参加する
予定だ。
一方、英国ではセント・ポールズ校が中心となり、イートン校やウェストミンスター校など「ザ
・ナイン」と呼ばれるパブリックスクールの名門校からも生徒が参加。発表や質疑はすべて
英語で行う。
同校では09、10年度にも、同様のテーマでコアSSHへの採択申請を行った。しかし、文科
省から「内容は素晴らしいが、本当に実現可能か」と危惧され、採択が見送られてきた。
同様の事例は全国にも少なく、学校関係者からの期待や注目も大きい。すでに、岡崎高校
や旭丘高校などからも参加者希望が相次いでいるという。
林校長は「英語のコミュニケーション能力を身につけ、国際人としての資質を磨いてほしい。
(コアSSHの指定は1年だけだが)実績が認められれば、来年度も指定される可能性があ
る」と、研究会の成果に期待を寄せている。
▽ソース:東日新聞
http://www.tonichi.net/news.php?mode=view&id=36088&categoryid=1