☆高根沢町議会、震災予算の専決処分を否決☆
(5月11日 05:00)
町臨時議会が10日開かれ、東日本大震災の復旧費などを盛り込んだ約12億300万円
に上る本年度一般会計補正予算など町長が行った専決処分の承認案が、賛成少数で
否決された。震災関連予算で町長の専決処分が承認されないケースは極めて異例。
地方自治法によると、議会の承認が得られない場合でも専決処分の効力に影響はない。
議会では冒頭、斎藤誠治議員が町執行部に「12億円という大型補正であり、直ちに臨時
町議会を開催し審議すべきだった」などと緊急質問した。町執行部は「小学校の復旧や
がれきなどの処理に緊急性が求められた。やむを得ない措置だった」などと説明した。
採決では、出席議員15人中6人が承認に賛成、9人が反対した。反対した議員の一人は
「12億円もの補正を、時間がないとはいえ専決処分するのは議会軽視」と話す。賛成した
議員の一人は「早急な判断が求められていた。町民の生活を第一に考えれば判断は妥
当」と主張している。
補正予算は、大きな被害が出た阿久津小の仮設校舎建設費用や、町民広場に集められ
たがれきなどの処理費用に充てられる。
宇都宮大国際学部の中村祐司教授(政治学)は「町の規模から言えば大きな額の補正で
あり、臨時議会を開けば良かったのだろうが、緊急性を考えれば専決処分という判断もや
むを得なかったのではないか」としている。
高橋克法町長は「判断は間違っていなかった。議会に理解していただけなかったのは非
常に残念」と話している。
▽ソース:下野新聞
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/central/takanezawa/news/20110511/515566