【北京共同】日本経団連の米倉弘昌会長を団長とする訪中団は12日、北京市内で中国の
楊潔チ外相と会談した。東日本大震災を乗り越えて日中の経済関係を拡大する考えを示す
米倉会長に対し、外相は「日本は地震や津波、原発事故を克服できると確信している。両国
の交流を停滞させないことが重要」と応じた。
米倉会長は、震災直後に中国が他国に先駆け救援隊を派遣したことや、福島第1原発事故
の復旧作業のためにポンプ車を無償提供したことに対し「大変勇気づけられた」と謝意を述べた。
その上で放射線汚染についての日本製品への風評被害で通関手続きが過度に厳格化され
ていることの是正を要望。外相は「指摘は大変重視している。積極的に対応したい」とした。
経団連側は、生産から物流までの供給網復旧の現状を説明。共同研究の段階にある日中韓
3カ国の自由貿易協定(FTA)の早期締結も求めた。外相は「経済規模からみて日中韓に協定
がないのは不自然」と述べ、前向きな姿勢を示した。
ソース 西日本新聞 2011.5.12
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/241640 画像
北京の中国外務省で、楊潔チ外相(右)と握手する日本経団連の米倉弘昌会長=12日(共同)
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