☆「幼保小」進む連携 県教委取り組みを支援☆
[2011年05月08日 10:20]
大分県内の小学校で、地域の幼稚園や保育園と自然体験やものづくりを通して交流を
深める動きが広まっている。年齢の近い子ども同士の触れ合いを通じて自立心や協調
性を育むとともに、教員も一人一人の育ちについて情報共有し、スムーズな入学につな
げようとの狙い。子どもが小学校入学時に環境が変わることに慣れず、授業で落ち着か
なくなる“小1プロブレム”が県内でも課題となっており、県教委は幅広い連携を後押しし
ながら、スムーズな移行を支援する。
別府市の上人小学校は、隣接する市立上人幼稚園との交流行事を主に1、2、5年生の
授業に組み込み、幼・小の教員が一緒に指導案を練っている。昨年から地域の保育園や
私立幼稚園との交流も始めた。
昨年度は6回、上人小に各園の教諭や保育士が集まり、上人幼・小の交流行事を見学。
授業の組み立て方、各園の子どもの様子について意見交換を重ね、昨年11月には5園
の園児約80人が同小で一緒に遊ぶ「わくわくひろば」も開いた。
授業では一緒に七夕飾りを作ったり、野山で拾ったどんぐりで遊んだり。同小の平井妙子
校長は「幼・保の子どもたちは遊びを通じて人付き合いや協調性といった生きる知恵を学ん
でいる。交流を通して幼・保での学びを小学校につなげ、教育に連続性、一貫性を持たせた
い」と語る。
参加する弁天保育園の伊藤征一郎園長は「園はゼロ歳児から預かり、育ちや家庭環境が
よく分かる。保育士の経験や知識を伝える機会になる」と歓迎する。
県教委は2009年度から、取り組みを進める小学校・校区内の幼・保をモデル地区に指定
し、活動費を一部支援している。モデル地区のある市町村の各教委は地域内の幼・保・小
の関係者を集めた情報交換会も開き、取り組みの普及に努めている。県教委は各地の実
践事例を資料化して全幼・保・小に配るとともに、全市町村教委の指導教諭らによる連絡会
議も開き、活動の輪を広げる方針。
▽ソース:大分合同新聞
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2011_130481769875.html ▽画像
http://www.oita-press.co.jp/mobile/data/local_news/2011/05/2011_130481769722.jpg