☆搬送情報を共有化 全救急車にiPad、システム一新☆
佐賀県はインターネットを活用した救急医療情報システムをリニューアルした。全国で
初めて、県内すべての救急車55台に多機能情報端末「iPad(アイパッド)」を配備。搬
送受け入れの可否状況や搬送した医療機関を表示し、別の救急隊、医療機関とリアル
タイムで情報を共有する。救急患者の“たらい回し”解消、搬送時間の短縮を目指す。
新システムは、医療機関側が受け入れ可否情報を提供し、救急隊は患者の搬送先や
事故種別など9項目をiPadで入力。医療機関ごとに最新搬送日時と24時間内の搬送
実績、受け入れ不可の理由など最新情報が分かる仕組みになっている。
救急隊が入力した項目に、受け入れ医療機関が後日、病状や搬送後の経過なども追加
入力。救急隊、医療機関が搬送情報を共有化し、救急搬送の受け入れ態勢づくりの基礎
資料として役立てる。
従来のシステムは2003年4月から運用。救急病院50施設を含めた県内外117施設が
登録、救急患者の受け入れが可能かどうかを掲載していた。ただ、空きベット数や血清数
など入力項目が多く、医療機関側の負担が大きかった。このため、更新が遅く、消防本部
からは最新情報が得られないとの指摘があった。
[2011/05/02]
▽ソース:佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1888738.article.html ▽画像:
一新した県の医療機関情報・救急医療情報システム。搬送実績や受け入れの可否がリアルタイムで分かる
http://www.saga-s.co.jp/var/rev1/0138/9978/SP2011050299000013.-.-.CI0002.jpg 消防庁の「2010年版救急・救助の現状」によると、通報から搬送までの時間は全国平均36・1分で過去最悪となった。県医務課は「救急車から情報の収集・発信が可能になり、救急現場の可視化ができた。県としても現場のニーズに合った施策立案に役立てたい」と話す。