大型連休に入り、観光客でにぎわう茨城県内の行楽地。
一方で、東日本大震災の余震が続き、受け入れ側には例年とは異なる緊張感が漂っている。
余震や津波に備えて避難方法や経路を入念に確認するなど万全の態勢を整えている。
鹿島灘に臨む鉾田市の大竹海岸。潮干狩りを楽しむ家族連れらでにぎわう浜辺に
「波が高いので海には近づかないでください」と注意を呼びかける放送が繰り返し流れていた。
「今年は例年にまして頻繁に注意を呼びかけている。イベントをやるからには、
最悪の場合に備えた津波対策が必要だ」。はまぐり祭り実行委員会の奈良崎良衛代表(82)は
話す。
恒例のはまぐり祭りは、震災後、風評被害への懸念もあり、開催自体が危ぶまれたが
「子どもたちの喜ぶ顔が見たい」と開催を決めた。しかし、津波などへの備えを万全にするため、
昨年まで南北2キロあった会場を今年は目が届く範囲の同500メートルまで縮小した。
4月下旬からは避難や誘導の訓練を実施。津波の危険がある時は、ラジオの情報をもとに
避難指示を出し、15分程度で海抜約30メートルの高台まで避難させる態勢を整えた。
3人の警備員も会場をくまなく回って注意を払っており、埼玉県狭山市から家族で
訪れた主婦佐久間美穂さん(39)は「津波が少し怖いけど、こまめな呼びかけがあったので
安心して潮干狩りを楽しめた」と話していた。
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