東日本大震災で、岩手県内の海岸沿いを走る三陸鉄道南リアス線の列車1本と連絡が取れないことが12日、分かった。
釜石市と大船渡市の間を走っていたとみられる列車で、乗客数などは不明。
福島県沿岸部のJR常磐線新地駅では、4両編成の列車が横転。乗客と乗員全員は避難して無事だった。
また、連絡がつかなかった岩手、宮城両県の海岸沿いを走る列車計4本の乗務員らは同日、無事が確認された。
突然、襲ってきた津波になすすべなくさらわれてしまったのか。岩手県警によると、県内を走る三陸鉄道南リアス線の列車1本と連絡がとれないという。
釜石市と大船渡市の間を走っていたとみられる車両で、乗客の数などは明らかになっていない。県警が現在、確認中という。
福島県新地町のJR常磐線新地駅構内では、4両編成の列車が横転。大津波警報で駅構内に緊急停車したあと、駅舎とともに波に流されたとみられる。
乗客と乗員全員は、被災前に避難して無事だった。
列車は2両ずつが“くの字”を描くように線路から遠く離れて横転しており、駅舎もがれきと化した。
一方、地震発生以来、連絡がつかなかった岩手、宮城両県の海岸沿いを走る列車計4本のうち、宮城県東松島市のJR仙石線野蒜(のびる)駅と
東名(とうな)駅の間を走っていた4両編成の列車では、取り残されていた乗客11人が県警のヘリコプターに救助された。
列車は山側に流され、線路から外れて連結部分でL字型に折れ曲がり脱線している状態で止まっていた。
気仙沼線最知(さいち)駅と松岩駅間でも列車が脱線。運転手が津波を警戒し、事前に乗客を逃がしたもよう。
岩手県の大船渡線大船渡駅と下船渡駅間と同線盛駅付近の計2列車の乗務員とも、連絡がとれない状態が続いていたが、
12日になっていずれの列車の乗務員とも連絡がとれ、無事が確認された。
JR東日本は12日、東日本大震災でストップしている東北、山形、秋田の各新幹線について、運転再開時期は未定と発表した。
同社によると、3カ所で電柱が折れたほか、架線が切れたり、高架橋のコンクリートがはがれて鉄筋がむきだしになったりしている。
すべての被害状況は把握できておらず、復旧までにかなりの期間がかかる見込み。上越、長野新幹線は12日夕、全線で運転を再開した。
空のダイヤは12日も、空港の閉鎖や機材繰りの影響で終日乱れ、国土交通省によると、600便以上が欠航となった。
冠水した仙台空港や、施設が破損した花巻、茨城空港は旅客便の発着に対応できないという。
http://www.sanspo.com/shakai/news/110313/sha1103130507014-n1.htm http://www.sanspo.com/shakai/news/110313/sha1103130507014-n2.htm