千葉県内で昨年、児童買春など子供に悪影響を与える犯罪(福祉犯)により摘発された人数が
前年より7人多い435人に上り、過去最多となったことが県警のまとめで分かった。
被害にあった子供の数も35人増の362人。うち67人が性的な被害を受けており、
出会い系サイトなどネットを通じて犯罪に巻き込まれるケースが多いことから、
県警は摘発強化を図る一方で「子供や保護者の側も防犯意識を高めてほしい」と呼びかけている。
県警少年課によると、摘発者数の内訳は、わいせつ行為などをする「県青少年健全育成条例違反」が174人、
飲酒や喫煙をさせる「未成年者飲酒・喫煙禁止法違反」が142人、
買春や児童ポルノ製造などの「児童買春・児童ポルノ禁止法違反」は50人と続いた。
性的被害にあった67人の大半は中高生で、うち25人は出会い系、非出会い系サイトなど
ネットを通じて知り合った相手と性行為に及んでいた。
摘発を免れるため、隠語を駆使したり、サイト上では性的な要素を含んだやり取りを排除したり、
手口の巧妙化が進んでいるという。
最近は携帯電話のゲームサイト内の出会いコミュニティーで知り合うケースも多いといい、
同課は「ゲームを楽しむつもりでサイトに登録し、結果的に出会いの場として使い始めてしまう子供がいる」と指摘する。
一方、福祉犯の中で児童虐待による摘発者数も22人と過去最多に上った。
容疑は傷害のほか、殺人や殺人未遂で摘発された悪質なものもあった。
ただ、同課は虐待をする親が増えたのではなく、社会の虐待に対する関心の高まりを受け、
今まで見逃されてきたような事例でも通報されるようになったことを挙げる。
同課は「今後も周囲に少しでも虐待の疑いがあるケースがあれば、躊(ちゅう)躇(ちょ)なく通報してほしい」と話している。
福祉犯は子供側が注意をすることで被害を防げる場合も多いため、
同課は有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングの利用や、県警による防犯講話への参加などを訴えている。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110308/chb11030821380005-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/images/news/110308/chb11030821380005-p1.jpg