【国際】イランでデモ 「女性デー」指導者夫人らの解放求める

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【テヘラン=北川学】イランの首都テヘランで8日夕(日本時間同日夜)、野党勢力「改革派」などが呼びかけた
反政府デモが始まった。同日の「国際女性デー」に合わせて企画されたもので、逮捕されたとの情報がある改革派
指導者ムサビ元首相とキャルビ元国会議長、それぞれの夫人の解放を求める名目だ。

改革派ウェブサイトによると、テヘラン市内の主要交差点や広場には、治安部隊や体制側の民兵組織「バシジ」が
展開。女性警官の姿が目立つという。中心部の広場には数百人のデモ参加者が集まったが、シュプレヒコールは叫
んでおらず、治安部隊とにらみ合っている。今のところ衝突は伝えられていない。

テヘランなど主要都市では2月中旬以降、数千人規模の反政府デモが毎週のように起きている。中東政変に刺激さ
れたもので、治安部隊と衝突を繰り返した。
一方、3月に入り、アフマディネジャド大統領が地方の遊説先で抗議行動に遭遇することが続いている。改革派サイト
によると大統領が訪れた南部ファルス州のスポーツセンターで7日、食肉加工会社を解雇された約50人が「腹が減っ
た」「未払いの給与を支払え」などと叫び、治安要員に遠ざけられた。

大統領は2日にも西部ロレスタン州で演説。英BBCによると、会場に「我々は空腹だ 織物工場の労働者」と訴える
横断幕が掲げられた。
核開発を進めるイランは欧米などの制裁下にある。物価も上がり、国民は不満を強めていた。

▽asahi.com(2011年3月9日1時20分)
http://www.asahi.com/international/update/0309/TKY201103080643.html