米プロビデンス市が教員約2000人に解雇予告を送付
CNN 2011年2月26日9時48分配信
米国ロードアイランド州の州都プロビデンスで今週、公立学校の教員全員に解雇予告通知が
送付され、市民の間に不安や怒りが広がっている。
教員は通知を受け取っても仕事を継続できるが、市当局の裁量で解雇される可能性がある。
市の教育委員会は24日夜に会合を開き、4対3でタベラス市長による解雇予告通知の送付
を支持する決定を下した。
市の予算編成が進む中、市当局は22日、予算の柔軟性を拡大するために約2000人の
教員および学校職員の解雇を決定し、タベラス市長もその決定を承認した。市当局は、
数百万ドルに及ぶ予算の赤字を埋めるために教員の解雇が必要としており、後日、解雇する
教員の最終的な人数と、どの学校のどの教師を解雇するかを決定するという。
一方、教員側は市の動きに反発している。今回の解雇予告について市の教員組合は事前に
知らされていなかったという。組合長のスティーブ・スミス氏は、「全教員や地域住民にとって
(市の決定は)理解し難い」とし、「(市長の)政治判断は労働者を制圧し、黙らせようとする
ものだ」と非難した。
ロードアイランド州では、昨年も別の市で生徒の成績不振を理由に高校の教員全員が解雇
されたが、後日その多くを再雇用する合意がなされた。しかし、タベラス市長は「支出削減が
不可欠」とし、今回の解雇予告は教員の資質や能力の問題ではなく、あくまで予算上の問題
であることを強調した。
タベラス市長は「今後も(教員組合と)連携して、市が直面する財政的課題に取り組んで
いきたい」と語ったが、教員からは、残りの学年をどう続ければよいか、また学年終了後も
仕事を続けられるのか、といった不安の声が聞かれた。
▽CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/30001940.html