岩手知事「大変いいこと」…民主会派離脱願
読売新聞 2月18日10時53分配信
民主党岩手県連代表代行の菊池長右ェ門衆院議員ら小沢一郎元党代表に近い同党の
比例選出衆院議員16人が17日、衆院の同党会派からの離脱と新会派の結成を表明した。
事実上の党分裂に陥ったとの見方もある中、小沢元党代表を支持する達増知事は菊池氏
の会派離脱の動きを好意的に受け止め、改めて党執行部への対決姿勢を鮮明にした。
菊池氏は「衆院選の公約が守られていない。このままでは、有権者が民主党にだまされたと
思ってしまう。原点に戻るべきだ」と会派離脱を表明した理由を述べた。県連代表代行の役職
については「個人的には会派を離脱しただけだ。党員なので問題はない」と述べ、辞任しない
考えを示した。県連で近く協議して最終的な対応を決めるという。
一方、知事は17日、記者団に対して「マニフェスト(政権公約)の原点に戻ろうとするもので、
大変いいことだ」と理解を示した。菊池氏らが2011年度予算関連法案など重要法案に
反対することは、マニフェストの見直しが進む現状では避けられないとの見通しも明らかにした。
また、知事は同日午後、菊池氏に電話をかけ、「私も民主党のあるべき姿を守るためには、
菅政権と一線を画すべきだと思っていた。菊池さんたちがやっていることは、それと同じ趣旨
なので頑張りましょう」と激励したという。
今回の動きは、党執行部が進める小沢元党代表の処分手続きをけん制する狙いなどが
あるとみられる。ただ、小沢グループの国会議員の多くは若手で、選挙基盤が盤石とは
言い難い。追い込まれた菅首相が解散総選挙に打って出る可能性も捨てきれず、この動きが
どこまで広がるかは不透明な状況だ。小沢グループの若手衆院議員の1人は「衆院解散が
決まるまでは身動きが取れない」と苦しい胸の内を明かした。
▽読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/news/20110218-OYT1T00359.htm ▽記者の質問に答える達増知事(17日、県庁で)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20110218-384832-1-L.jpg