滋賀県野洲市大篠原で県道野洲中主線と完成した農道が2年半、県道の拡幅工事が進まず、
10メートルほど間隔が空いたまま連結されていない。滋賀県と地権者が県道拡幅工事で合意し、
来年度中につながるめどがたった。県道につながるはずの農道は一部通行止めになっており、近隣
住民からは「狭い別の農道へ迂回しなければならず不便」などの声が上がっていた。
県道野洲中主線は1999年度から、同市大篠原の国道8号との交差点から約2キロの区間に
ついて拡幅工事を続けている。現在は農道とつながる部分とその周囲約200メートル間が、
拡幅工事の対象として残る。
一方、農道は県の事業として2008年10月に完成。農道の完成に合わせて県道とつなぐ予定
だったが、拡幅工事が間に合わなかった。このため、農道は未接続部分から約700メートルが、
ほかの農道との交差部分をのぞいて通行止めとなっている。
県道拡幅工事のめどがたたない状態が続いたが、昨年12月に工法の変更で遅れていた県道の
高架橋工事が終了。県は農道付近の県道拡張について地権者と本格的に協議に入り、合意に
達した。今後、農道接続部付近の県道は現在約6メートルの幅員を20メートルまで広げ、農道と
つなげる。
近くに住む主婦(49)は「新しい農道がつながると便利なのに、ずっと通行止めなのが不思議だった」
と話す。工事の遅れについて県南部土木事務所は「県の計画が甘かったと言われても仕方ない。
できるだけ早く農道とつなげる」とする。
▽京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110211000096 ▽参考画像
完成から2年半を経て、やっと県道(奥)につながる農道(手前)
=野洲市大篠原
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2011/02/20110211192751yasu.jpg