エジプトのムバラク大統領の即時退陣を訴え、カイロのタハリール広場に陣取るデモ隊は
依然、衰えぬ存在感を政権側に示している。その中心的存在である若者グループは、
拘束から解放された米ネット検索大手グーグルの地域幹部を “デモの象徴”として
最大限に活用。一方、イスラム原理主義組織ムスリム同胞団も、強固な組織力で
広場に団員を送り込んでいる。
「12日間(留置場で)寝ていた私は英雄ではない。英雄は路上に残り、命をかけてデモを
続けた名前も知らぬ人たちだ」。拘束から解放された7日、テレビで涙ながらに語った
米ネット検察大手グーグルの若手幹部、ワーエル・ゴネイム氏(30)の言葉は
若者らの心を動かした。
5日以降は数千人で推移していた同広場の反ムバラク大統領派のデモが8日に突然、
数十万人規模へと拡大したのは、この“涙”による効果との指摘は少なくない。
若者グループがさっそく、交流サイトのフェースブックなどを通じて同氏を
「英雄」とたたえ、デモ参加を呼び掛けた。
これら若者グループの中心的存在は、2008年4月6日の労働者ストを支援した
「4月6日運動」と、警察官の暴行により10年夏に死亡した青年の名前を冠し、
非常事態令解除などを訴える「我々はみな、ハーリド・サイードだ」である。
ゴネイム氏は7日のテレビで、「(与党幹事長の)バドラウィ氏は私を助けてくれて感謝
している」と語るなど反ムバラク派から“政権側に寛容だ”とも受け取られかねない発言
もしていた。そんな彼が広範な支持を集められた背景には、若者グループが“広報戦略”
の一環として担ぎ上げた側面がありそうだ。
タハリール広場では、同胞団の存在感も強まっている。「4月6日運動」幹部ムハンマド・
アーデル氏(22)は「広場にいる30〜40%は同胞団員」との見方を示す。広場には
テントが敷設され、食料もそろう。「同胞団の力が隠然として存在することの証左」
(中東専門家)といえる。
デモ隊の力が衰えないことに対し、アブルゲイト外相は9日、「軍が介入せざるを得なく
なる」と、強制排除をちらつかせつつデモ解散を呼び掛けた。スレイマン副大統領も8日、
「警察を使って対応したくない」といらだちをみせた。
労働者のストが広がる一方で、金曜礼拝のある11日には、全土で再び大規模デモも
計画されている。
記事
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110210/mds11021023020009-n1.htm 関連スレッド
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