飲食店の全面禁煙を定める新法が制定されたスペインで10日、同法に違反して客に喫煙させていた
飲食店が閉店を命じられた。同法に基づく閉店処分は初めてとみられる。当局がCNNに明らかにした。
閉店を命じられたのは、南部の地中海に面したリゾート地マルベージャ近郊の飲食店。経営者は地元
メディアの取材に対し、禁煙法に違反して店内で客に喫煙させたとして約20万米ドル相当の罰金を
命じられたが、支払うつもりはないと断言していた。
同国保健当局によると、同店は法律が制定された後も違反を続けていた。現場で取材していたCNN
系列局によれば、この日は同店に検査官が立ち入って営業停止命令を言い渡し、その後警察官2人を
同行して再度の立ち入りを行った。
しかし経営者は詰めかけた報道陣に対して同日、「店は閉鎖させない。憲法上の権利を行使して
最後まで戦う。独裁的なマルクス主義的テロリスト政府には屈しない」と気炎を上げた。
この日の夜も同店は営業を続け、店内では喫煙する客の姿が見られた。しかしテレビ局の報道によると、
地元当局は警察を送り込んで強制的に営業を停止させる構えだという。
スペインの禁煙法は1月2日に施行され、飲食店やバーに対し屋内での全面禁煙を定めている。
しかし同店は法施行以前から「この法律は当店には適用されない」との張り紙を出していた。
飲食店の店内での喫煙を認めない法律は、EU圏ではこのほか英、仏、伊で施行されている。
▽CNN.co.jp
http://www.cnn.co.jp/fringe/30001773.html