【社会】預託金で高級外車購入 岡本ホテル元オーナーが私的流用 [02/09]

静岡県熱海市の老舗ホテル「岡本ホテル」などの会員権販売名目で現金がだまし取られたとされる事件で、
組織犯罪処罰法違反（組織的詐欺）容疑で逮捕された岡本ホテルグループ元オーナーで元暴力団組員の
大東（おおひがし）正博容疑者（５９）が、会員から集めた預託金で高級外車やクルーザー、マンションなどを
購入していたことが、捜査関係者への取材でわかった。警視庁などは、グループを支配していた大東容疑者が
預託金の多くを私的に流用したとみて調べている。

警視庁組織犯罪対策４課にによると、会員権販売管理会社「オー・エム・シー（ＯＭＣ）」（破産手続き中）
などは２００５年から約５年間に、全国の約８千人から預託金二百数十億円を集めた。同社は、預託金の
８〜９割を５年後に返還すると会員にうたっていたが、実際にはほとんど返還されなかったという。

捜査関係者によると、大東容疑者は預託金の一部を、フェラーリやランボルギーニなどの高級外車やクルーザー
数台、知人女性のためのマンション３戸などの購入に充てたほか、知人女性との米国ニューヨーク旅行に約３００
万円を使うこともあったという。また、大東容疑者名義のクレジットカードの支払いに０５年から３年間で約３億円
が使われたことも確認されているという。

会社関係者によると、預託金が入金される口座の通帳や印鑑などは大東容疑者が管理し、大東容疑者が
自由に金を引き出していたという。ＯＭＣ元社長の山脇一晃容疑者（５６）は逮捕前、取材に「金がどのように
使われたかはオーナー（大東容疑者）しか知らない」と話した。

ＯＭＣ側からは大東容疑者に貸し付けの形などで約４０億円が流出したことがわかっており、この中から私的に
流用したとみられる。

一方、預託金は、系列ホテルの買収資金やホテルの運営費、ホテルのイベントの費用などにも充てられたという。

捜査関係者によると、ＯＭＣは０６年１０月に設立され、直後の同年１２月には債務超過に陥った。
その後年２０億〜３５億円程度の赤字を出していた。０９年には、系列ホテルの公共料金や従業員の給与の
支払いも滞るようになったという。


▽アサヒ・コム
http://www.asahi.com/national/update/0209/TKY201102090165.html

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