初動捜査強化や勤務管理の徹底のため、宮城県警が新年度から、交番勤務の
地域警察官らに全地球測位システム(GPS)付き携帯電話約580台を配備する
ことが3日、関係者への取材で分かった。
警察官の所在地を常に把握し、事件や事故への対応を迅速にできるなどの効果
があり、警察官の勤務管理の徹底にもつながるという。
関係者によると、GPS付き携帯電話は国が調達し、新年度から県内各署の警察官
などに配備される予定。携帯電話の契約料や通話料は県警が負担し、通話料などは
県の新年度予算案にも盛り込まれる予定だ。県議会で予算案が可決されれば、3月
下旬頃、仙台中央署で試験運用を行う予定だ。
GPS携帯を導入すると、
〈1〉警察官の所在地を常時把握でき、状況に応じた指示ができる
〈2〉事件や事故の現場の画像や動画を県警本部などにすぐに配信できる
――などの利点がある。また、警察官の勤務管理を徹底する狙いもある。
警察官に対するGPS携帯の配備については、警視庁立川署の巡査長(当時40歳)
が2007年8月、飲食店従業員の女性(同32歳)を、拳銃で射殺した後に自殺した
とされる事件がきっかけという。巡査長は勤務をたびたび抜け出し、女性と会っていた
ことなどから、警察官の勤務管理の必要性が指摘され、警視庁など全国で導入が
進められている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110204-OYT1T00382.htm