中国で「渡辺夫人」に注目が集まっている。
といっても、日本中に実在する渡辺さんの奥方ではない。
外国為替などリスクの高い市場を舞台に、インターネットを使って取引する主婦層や
サラリーマンなど日本の個人投資家を、欧米の市場で「ミセス・ワタナベ」と呼び
始めたのがきっかけだ。
日本人に多い姓といえばワタナベで、ある程度の個人資産をもってはいるが金融の
プロではない奥方が日中、パソコンに向かって取引する姿をイメージしたようだ。
中国で漢字に直せばやはり「渡辺夫人」。
金融アナリストは中国でこそ「渡辺夫人」が巨大な投資の潜在力を秘めていると話す。
社会保障制度が十分に整備されておらず、年金や医療など、老後への不安から富裕層
のみならず中間層までタンス預金が多い。
しかもインフレに歯止めがかからず、物価上昇率が預金金利を大幅に上回る逆ザヤに
誰もが頭を抱えている。
そこでホンモノの渡辺夫人がお好きな豪ドルなど高利回りの海外通貨に、中国人も
目を付け始めた。
ネット人口は4億5千万人を超えた。外貨取引規制が緩和されれば中国の個人マネーが
パソコンからどっと世界に繰り出すことだろう。
一足お先に、中国のそうした方々を「楊夫人(マダム・ヤン)」とでも呼んでおこうか。
▼MSN産経ニュース [2011.2.2 02:25]
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110202/chn11020202260001-n1.htm