今月に入って鳥インフルエンザの感染が相次いだことを受けて、各地の自治体が養鶏場を対象に
行った緊急調査の結果、野鳥の侵入を防ぐためのネットに穴が開いているなどの不備がこれまでに
11の府県で見つかっていたことがわかりました。
NHKのまとめによりますと、鳥インフルエンザの感染が各地で相次いでいることを受けて、37の都府県が、
今月に入って養鶏場への立ち入りや聞き取りによる緊急の調査をすでに行っていました。その結果、
これまでに愛媛や福岡など11の府県で、野鳥の侵入を防ぐためのネットが破れて穴が開いていたり、
国の基準で望ましいとされるよりネットの網目が大きいものを使用したりしているなどの不備が確認されました。
このうち、静岡県では、先月に行っていた立ち入り調査で、養鶏場など188の施設のうち37の施設で
不備が見つかっていましたが、今月に入って電話で改善状況を確認したところ、このうち27の施設は
「まだ改善の途中」だと回答したということです。また、奈良県でも今月、92の施設を調べた結果、
先月の調査で不備が見つかっていた37の施設は、いずれも金銭的な理由からまだ改善されていなかった
ということです。不備があった農家からは「ネットの購入などは費用がかかるため対応できない」という声も
少なくなく、自治体の中には独自の支援策を設けるところもありますが、対策の徹底の難しい実態が
浮き彫りになっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110129/k10013719491000.html