秋田県仙北市の玉川温泉の源泉・大噴(おおぶけ)から湧き出る温泉水に、
液晶ディスプレーに使われるインジウムなどのレアメタルが含まれることが28日、
秋田大を中心としたチームの共同研究で明らかになった。
経済産業省によると、温泉水から見つかるのはあまり例がないという。
含有量は微量で資源としての活用は未知数だが、人工的なレアメタルの鉱床の
形成や水から抽出する技術研究の向上につながる可能性がある。
研究は秋田大、東北大、慶大などでつくるチームが2006年に本格的に着手した。
同年秋に人工衛星から大噴や下流の河川を撮影したところ、流量が少ない河川や
ダムの石や土砂が赤に変色していることが判明。原因を探るため年3、4回に
わたって大噴や玉川、田沢湖などの水質を調べた。
その結果、10キロ以上の深さから出てくる大噴の温泉水は、地表に近い地下水と
地下からのガスが混ざった周辺の温泉水に比べて、青色発光ダイオードに活用する
ガリウム、ヘッドホンに用いられるサマリウムといったレアメタルの成分が数倍から
数十倍も含まれることが分かった。
特にインジウムは周辺では検出できる数値に達しなかったが、大噴の温泉水では
6.5ppb(ppbは10億分の1)を検出した。
変色していた河川やダムにはレアメタルの成分が沈殿していた。強酸性の温泉水を
中性化する施設を通ったり、ほかの河川と合流したりすることで中性へ近づき、
水に溶けていた成分が出てきて、土砂などに沈殿したとみられるという。
大噴はpH1.2という強酸性の温泉水。地中深くのマグマ付近が起源といい、
その付近にあるレアメタルの成分が噴き出した可能性もある。
ソース
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/01/20110129t45011.htm 続きは
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